ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたが笑えば世界も笑う。その2

【ケーキの味は、その材料の単なる合計を超えたものである】昨日のブログを、もう少し深く掘りさげてみましょう。 【内容】たとえば一番いい例が、ロビンソン・クルーソーの物語だ。難破して離れ島に流れ着いてしまったロビンソン・クルーソーという人が、た…

あなたが笑えば世界も笑う。

人と人との気持ちがつながるのは、「小麦粉がケーキに化ける」みたいなものですね。 どういう意味? 説明するね。 【内容】 社会的ネットワークは、ありとあらゆるものを人から人へ運ぶのである。 流れを決定する基本的要素の一つは、相互に影響し合い、真似…

読解力の伸ばし方

【内容】 日本人は「知らない」ことが恥ずかしいことであると思いがちです。知らないことに出会うと、自分に対するプライドから「知ったかぶり」をして、さも知っているかのようなふりをする。それでは「読解力」は身につきません。 ソクラテスが説いていた…

【音声】ブレヒト作「ロミオとジュリエット」

俳優練習用台本、ブレヒト作「ロミオとジュリエット」より、ロミオと小作人のセリフひとり芝居です。 いろんな演技の解釈があると思いますが、ポイントは「ロミオを悪者にはしない」だと思います。なぜなら、このセリフを悪者みたいに表現するほうが、ずっと…

ヤマトその2

7月21日の「宇宙戦艦ヤマトと70年代」の続き。 今回は、ガミラスとイスカンダルについて。 ガミラスのネーミング ヒス、ドメル、ゲールといったネーミングと制服のデザインから、ガミラスはナチスドイツが発想のもとになったと容易に想像がつく。 だが、実情…

宇宙戦艦ヤマトと70年代

「時代に反逆する気分」。 脚本家・藤川桂介は「宇宙戦艦ヤマト」にこめた想いをこう語る。 彼はもともとアニメ以前に「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などの特撮物を手がけていた。 「ウルトラセブン」の第16話「闇に光る目」では、岩石宇宙人アンノンが…

ウソつき!!!!

太宰作品『晩年』の中の一編、『ロマネスク』【注】 この作品の中に、「嘘の三郎」という男が出てきます。 江戸深川の漢学者の息子として生まれた三郎は、子どものころから事あるごとにウソをつき、それが不思議と、そのまままかり通ります。 長じては、無心…

女性の007に賛成します。

複数のニュースによると、次回作の007は女性が演じるかも、とのことです。 まだ決定したわけじゃないらしいですけどね。 わたしは賛成ですよ。 だって007とは、イギリス諜報部 MI6 のコードナンバー【コードネーム】でしょ。 野球やサッカーで考え…

コーカサスの白墨の輪

「子供の手を2人の母親に引っ張らせて、どっちが本当の母親か?」で知られる大岡裁きが「コーカサスの白墨の輪」に出てきます。 大岡裁き*1では、手を引っ張られて泣く子どもの姿に耐えられなくなった母親が手を放し、生みの親が勝利します。 しかしブレヒ…

超常現象

田舎の父親から、「お前に頼まれたお金だが、いつ振り込めばいいんだ?」と息子に電話があったそうよ。 でも息子は父親にお金を無心していなかったんだって。 ドッペルゲンガー ドッペルゲンガーとは、自分とそっくりの姿をした人物が同時に別の場所に姿を現…

役がら・立場・根拠を考える

「どうすればいいかって?そんなの自分で考えてよ」 「言いたいことはわかるんだけど、今ひとつ説得力がないんだよね・・・」 「ツメが甘いな。ちゃんと考えたのか?」 これに似たようなことを、皆さんもどこかで言われたことはありませんか。 今回紹介する…

かっこいいヒーローは時代とともに…

舞台でのぼくの欠点。『粋(いき)さ』がない。オドオドして小さく見える。 せりふひとつにしても、あれこれいらんことを考えすぎる。 芝居は理屈でやるもんやない。おまえらぐらいのときは、役柄を考えても仕方がない。いらんことを考えるより、ただガムシャ…

うまいへたと、伝えるは、別の能力

ヘタでも伝わる。 大切なのは「伝える」こと。 うまいへたの【技術】と、伝える【能力】は、実は別次元の話。 伝える能力のある人は、技術的に下手でも、相手に伝わるんですよ。 相手に伝わる能力があるから「いいな」と周りから感じてもらえる。 上手ヘタは…

人類はスケベだから繁栄した?

うすうす気づいていたけど、なんで人類がここまで繁栄したのか。 それはスケベだったからピ――――!!! 最初にことわっときますが この本は、大学の自然人類学のテキスト【東京大学出版会】としてまとめられた本で、決してヘンな本ではありません。 今年にな…

当たり前をうたがう。

なににつけても、あたりまえだと思っていることを、まずは、あらためて考えてみることです。 それがつまりは、うたがうというふるまいですね。たとえば、「人が演技する」ことも、よくよく考えれば、どこかおかしい。 たとえば、まったく演技経験のない人や…