ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

なぜリアル<現実>を学ぶのか?

物語には【道徳や教訓】が含まれているものがあります。

「狼とは男性のこと。若い女性は狼の甘い誘惑に気をつけて」という、赤ずきんちゃんの教訓はよく知られていますね。

赤ずきんは「ひとりで水辺に近寄ったら危ないよ」といった【警告型の昔話】に分類されています。

他には「シンドラーのリスト」のように歴史から教訓を学ぶ物語もあります。

だけどここで問題が起こります。

ハードルが高いんです。

シンドラーのリスト」は「知っておく必要がある」ことはみんな十分承知しているものの、気軽に見るとなると・・・なかなか難しいんですね。

ニンジンやピーマンが体にいいことは知っていてもなかなか・・・というのと似てますね。

じゃあ野菜嫌いな子供に野菜を食べさせるにはどうするか。細かく刻んでカレーやハンバーグに混ぜるんです。

実は物語も、この手法をとっています。

「このようなことがあった」という事実をみんなに伝えたい。だけどニュースやドキュメンタリーは「シンドラーのリスト」よりもさらに心理的ハードルが高いのがふつう。

それだったら、【娯楽という名の】カレーやハンバーグにまぜちゃおう。

だからこそ演技には、リアルな演技の解釈や読解力が必要になってくるんです。

物語を作った人は、娯楽じゃない「べつなもの」を伝えたかったのに、その真意を読み解いて演じてくれないと「この声優は演技ができない」と思われてしまうんです。

赤ずきんちゃんはメルヒェンですが、「Zガンダム」のようにSFアニメのなかに作者のメッセージをまぜていくお話【昨年12月26日のブログで紹介】もありますよ。

つまり演技派の声優とは

物語のウラに隠されたテーマを読み解いて演じられる人のことなんですね。

めざせ!演技派声優



知識は物語ります!


若い時と人生経験を積んだ後では、同じ話からでも違うことがらを読み取るのがふつうです。

読む人の心に知識が語りかけてくるのです。
いろいろなことを知って演技に深みを持たせましょう。


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