ガリレオと望遠鏡
ガリレオは、外国で発売されていた望遠鏡という発明品を知って
「軍事に使えますよ、敵が早く発見できますよ」といって実際の値段より、はるか高値で国に売りつけたの。
なんでそんなことができたのかというと
この時点では国のお偉いさんたちは望遠鏡のことをしらなかったのね。
のちに国のお偉いさんたちは、
外国から輸入された望遠鏡が、ガリレオの値段よりはるかに安く街角で売られているのを知って激怒するんだけど。
それって決してほめられた行為じゃありませんね。
人間にはいろんな面があるよ、善の心も悪い心も両方持っているのが人間だよ。
レベルの高い演劇【ブレヒト劇】などでは1900年代のはじめころ【注】から、そういう役作りのお芝居をやってるよ。
だけど、善と悪、白と黒のように役を2つに分ける物語は今でもありますよね。
それは、かんたんだから。
そういう物語は「かんたんで気楽に見れて、誰でも分かる」というメリットがあるので、今でも作られているし、これからもなくならないと思うよ。
それに、かんたんな物語は必要。
お酒とか飲みながらリラックスして見られるお話【娯楽】がなくなったらストレスがたまっちゃう。
反対に骨太で重厚な見ごたえのある物語も大切。
肝心なのは、そういう仕組みを知ること。
それを知ったうえでお芝居やアニメ、映画、さらには日常を観察すると、いままで気がつかなかったものが見えてくるし、どんな勉強をすればいいのかも分かってくるよ。
毎週、そんなお話をしながらレッスンを行ってます。
テクニックも大切だけど、もっと大切なのは演技の本質を見抜くチカラ
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参考文献
ブレヒト戯曲選集第3巻「ガリレイの生涯」 白水社
ガリレオの生涯 光文社古典新訳文庫
戯曲ガリレオ 績文堂
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Voice actor laboratory 声優演技研究所
【注】『イングランドのエドワード二世の生涯』【1924年ブレヒト作】の演出で、特に強調したのは重要な人物がすべて途中から正反対の性格に変身することである。
人間の性格など環境によってどうにでも変わる、
『ジャングル』【1923年ブレヒト作】のセリフで言えば「ひとりの人間のなかにはあらゆる可能性がある」という部分は、性格を決めて人物造形をする今までの(今日でも)芝居の作り方とは違うひとつの手がかりになるだろう。
〜ブレヒト戯曲全集 未来社より〜