科学的研究を批判的に読み解く
恐竜と科学と演劇の関連性
この本は演劇の専門書ではありませんが、
日常を観察し、文章を読み解いて、演技に役立てるヒントになりそうな言葉がけっこうありましたので紹介させていただきます。
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人は、もともと、批判的に考える力を持っている。
まるで見苦しい大人であるかのように、「すごい好奇心。子どもみたい」と言われたりすると胸が痛む。
興味深いことに、教育制度や社会が、教わったことを受け入れよというプレッシャーを与え、人々の鋭い探求心を押さえつけるものになっている。
「正解」という言葉のもつ力は強い。
すべてに正しい答えがあることを信じ、いったん答えが正しいということになれば、それを疑ってはいけないと信じ込むようになってしまう。
しかし、本当のところ、我々は、「常識」と思われているものが時代とともに変わることや、真実とみなされている仮説が永遠に正しいわけではないという事実を知っている。
常識が変わる?
これは恐竜をイメージしてみるとわかりやすいと思います。
昭和の頃、ティラノサウルスは、ゴジラのように直立して歩行していると考えられていました。
それが足跡化石に尻尾を引きずった跡がないことなどから、地面と水平な姿勢だったという説に変わり
さらには、ティラノサウルスには羽毛があった、いやなかったと、2つの意見が対立しているのが現在の状況です。
30年後50年後のティラノサウルスは、どんな姿をしているんでしょうね。
こうした常識や仮説が真実かどうかを常に問い、その主張のもつ優れた点と悪影響をもたらす点の両者を常に見定めることによってのみ、我々は前進できる。
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「あたりまえ」をうたがうことでいろんなものが見えてきます。
それが日常の観察のヒントとなり、役者としての成長につながっていくんですね。
参考文献
認知や行動に性差はあるのか
科学的研究を批判的に読み解く 北大路書房
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