ゆきおんな
吹雪の山で遭難した若者(巳之吉)は、その夜、山小屋で雪女と出会います。
「きれいな男だな。殺すのはおしい。命はたすけてやろう。でも今夜おまえが見たことは、だれにも言ってはいけないよ。わたしはおまえが好きになったから、いま、命はとらないけど…」
その翌年の冬のことです。巳之吉は家に帰る途中で、お雪というひとりの旅の娘と知り合います。
娘はこのほど両親に死にわかれ、これから江戸表へ行くのだという。
巳之吉は、この見ず知らずの娘に、なんとなく心を引かれだします。なんだか見れば見るほど、娘がきりょうよし(美人)に見えてくる。
巳之吉は娘に、おまえさん、べつに言いかわした男はないのかえ、と尋ねてみると、娘はにっこり笑いながら、そんなものはありませんと答えた。
すると、こんどは娘の方から巳之吉に、あなたはおかみさんがおありになるのか。今なければ、いずれお嫁さんになるという、きまった人でもおあんなさるか、と尋ねる。
やがて村に着いたときには、ふたりはすでに大いに意気投合していた。
けっきょくお雪は、江戸へは行かずじまいになった。
ほどなく二人は夫婦となり、10人の子宝に恵まれた。
参考文献
怪談 岩波文庫
ゆきおんな 小学館
ゆきおんな ポプラ社
やまんば・雪女 金の星社
日本のおばけ話 偕成社
日本むかし話 ひさかたチャイルド
「ゆきおんな」は、雪の精と若者(みの吉)との恋愛譚とも解釈できますね。
その他、「オンディーヌ」と、ウラジミール・プロップの「魔法昔話の型」を応用して物語の構造を知ろう、といったレッスンを行いました。
ウラジミール・プロップ
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