リラックスして金メダル
女子柔道と高校野球
素質がありながら伸び悩み、プレッシャーとは無縁の環境で花開いた、出口クリスタさん。
日刊スポーツの記事より抜粋させていただきます。
日本生まれ日本育ちの出口クリスタ(23=カナダ)が、初優勝を果たした。女子57キロ級決勝で、高校時代からのライバルで連覇を狙う芳田司(23)と対戦。延長の末に勝利し、父の母国にオリンピック(五輪)、世界選手権を通じて初の柔道金メダルをもたらした。
決勝の相手は、芳田だった。6年前の夏、松商学園高3年の高校総体決勝で敗れ、その後も何度も対戦してきた。初出場した昨年世界選手権では準決勝で敗れ「決勝でやりたい」と今大会に臨んだ。劣勢で指導もとられて入った延長。「体が勝手に動いた」という谷落としで技ありを奪い、最高の舞台で勝利を挙げた。
高1の時に高校総体52キロ級で優勝し「美少女柔道家」として騒がれた。高3の総体直後に東京五輪開催が決まり「出場したい」と思った。しかし、山梨学院大入学後は伸び悩み、芳田ら同階級のライバルとの差も広がった。東京五輪出場の夢も遠のいた。
17年1月、父の母国カナダ代表になることを決断。日本との柔道環境や考え方の違いにとまどった。「化粧にピアスで畳に上がる。ここまで違うのかと」。
しかし、結果的にこれがよかった。
「日本だと、勝たないといけないと思う。カナダは1回でも勝てば、すごいとほめられる。私には合っていた」。気持ちが楽になると成績も上がった。
「五輪に出るため」に選んだカナダで、チームを引っ張る存在。五輪柔道初の金メダルも期待される。「来年も司と決勝でやって、勝ちたい」。その瞳の先には、東京五輪がはっきりと見えている。
日本にいたときは歯が立たなかったライバルに、環境が変わったら勝った、というニュースですね。
カナダは、「オリンピック、世界選手権を通じて初の柔道金メダル」ですから、練習システムなど設備面では日本のほうが上だと思われます。
彼女が成長したのは、記事にもあるように気持ちの変化が大きかったのでしょうね。
高校野球でも・・・
高校野球の話になりますが、「いまの子はプレッシャーに弱くて、ピンチになるとみんな泣くんだよ。昔は歯を食いしばって耐(た)えたのに」という証言があります。
しかしその一方で、投手の球速は160キロとなり、甲子園大会のホームラン数はラッキーゾーンが撤去されたのに増えています。
ある高校野球の名将も、「昭和の時代に優勝した自分のチームも、いまの甲子園では3回戦まで勝てるかどうか」と述べています。
プレッシャーには弱くなったものの、全体的にはレベルアップしているんですね。
それをふまえて現在では、歯を食いしばって耐えるのではなく「ピンチの時こそ笑え」という指導が主流になりつつあるんです。
つまり、リラックス。
いろんなものにアンテナを張って、演技に応用して、成長に役立てましょう。
総合格闘家・須藤元気氏も「よく現役を引退すると強くなる人がいます。それは勝たないといけない重圧から解放されるから」と語っています。リラックス、大切ですね。
Voice actor laboratory 声優演技研究所