脳内記憶を呼び起こす!
アニメなどのアフレコ台本をわたされるのは一週間くらい前なんだけど
できるだけ早い段階で台本に目を通して、内容を頭に入れておくことをお勧めします。
そうしておくと、ある時ふっと何かの拍子に「あの演技は、こう表現したほうがいいな」と、思いがけず新しいアイデアが生まれてきたりするんですね。
同じ趣旨の考えかたは、昨日のブログで紹介した「レポートの組み立て方」にもありました。引用させていただきます。
記憶を呼び起こすにはどうするか?
私たちの脳の中には、自分自身の体験や、他から学んだ知識などの膨大(ぼうだい)な記憶が眠っている。
その中には、主題を展開し、裏づけるために役立つものがたくさんある。それらを呼び起こすにはどうするか。
私自身【著者・木下是雄氏】は、何日か――本格的な論文ならば何週間か、何か月か――のあいだ主題をあたためるのを常とする。つまり、始終そのことを考えているわけではないが心のどこかにそのことが潜んでいる。折に触れてそれが浮かび上がってきてしばらくのあいだ集中して考える――という状態をつづけるわけである。
<考えている>ときに念頭に浮かぶもの、こと、項目を、何でも、順序はかまわず考えることが大切だ。
眺めているうちに、落としていた項目がみつかったり、二つの項目のあいだに思いがけぬ関連を発見して新しいアイデアが生まれたりする。
こんなことを話しながらレッスンを行いました。
今日は台風を気にしながらのレッスンとなりました。近ごろの台風はとんでもなく強烈です。
日本近海の海水温が上昇しているのが原因のひとつらしいのですが、「温暖化との因果関係は認められない」んだそうです。なんだか腹が立ってきますね。
そんななか集まってくれてありがとうございました。
アフレコ台本をわたされるのは養成所のみなさんにとっては将来のことになるのかもしれませんが、夢に向かって頑張りましょう。また来週もよろしくね。
参考文献
レポートの組み立て方 筑摩書房
Voice actor laboratory 声優演技研究所