ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

コーカサスの白墨の輪【音声】


コーカサスの白墨の輪【声優ワークショップ】

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ある日、戦争が始まりました。

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革命です。

金持ちが貧しい者をイジメてばかりいたので、国民の怒りが爆発したのです。

 

金持ちの領主は殺され、

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領主夫人は、どのドレスを持って逃げるか悩んだあげく、自分の赤ん坊を置き去りにして逃げてしまいます。

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赤ん坊は見つかったら殺されます。それまでひどいことばかりしてきた金持ちの領主の子どもだからです。赤ん坊に罪はありません。

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それを助けたのが、領主夫人のお屋敷でお手伝いさんをしていた、この物語の主人公グルシェです。

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しかしグルシェは、最初のうちは赤ん坊を助けようと思う気持ちはあまりありません。

赤ん坊を助けたら、自分も殺されてしまうからです。

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身近なものでたとえると、クラスでいじめられている子を助けると、自分もいじめられてしまうかも・・・というのに似ています。

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しかも戦争の真っ最中です。赤ん坊を助けたら「裏切り者」として、自分もどうなるかわかりません。

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グルシェはそのことを知っています。だから迷いました。そして自分の命も危険になることを知っていて

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助けるんです。

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グルシェは逃げます。

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それを兵隊が追っていきます。

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赤ん坊の首に賞金がかかったんです。

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グルシェは兵隊に乱暴されそうになるなど、あらゆる困難に見舞われながら必死に赤ん坊を守ります。

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やがて戦争が終わります。

 

平和になると、

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領主夫人が赤ん坊をさがし出して連れ戻してしまいました。

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領主夫人の目当ては、おカネです。殺された領主の遺産を相続するには、領主の子どもが必要なんです。

グルシェは、

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「戦乱のさなか、赤ん坊を誘拐した悪い女」にされてしまいます。

そして裁判になります。

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グルシェは「あの子は自分の子です」と言い張りますが、それがウソであることは裁判長に見抜かれてしまいます。

裁判長は言います。

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「領主夫人の子になったほうが、子どもは金持ちになれるぞ。領主夫人の子になれば、あの子は一生、金には困らない。

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子供の本当の幸せを考えてみろ。あの子を金持ちにしてやりたくはないか」

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裁判所の中は、領主夫人が金で雇った弁護士やらなんやらが大勢いて、グルシェの味方はほとんどいません。

そんな孤立無援の状態で、グルシェは何を思ったのか。

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「もしもこの子を領主夫人の手にわたしたら・・・この子は弱い者たちを平気で踏みつけるような人間になってしまうでしょう。

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わたしは、この子をそんな人間にするために命をかけて守ったのではありません」

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そこで大岡裁き

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子供の手を2人の母親に引っ張らせ、「どっちが本当の母親か?」と裁判長が提案します。

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大岡裁判では、手を引っ張られて泣く子どもの姿に耐えられなくなった母親が手を放し、生みの親が勝利します。

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が、「コーカサスの白墨の輪」では、グルシェが勝って生みの親が負けてしまいます。

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大岡裁判とは正反対の結果ですが、当たり前ですね。

参考文献
ブレヒト戯曲選集 白水社
ブレヒト戯曲全集 未来社

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