ガメラとドラゴンボール共通点
最初は、ライバルや敵として登場したキャラが、主人公と信頼関係で結ばれていく物語は、アニメの世界ではよくあります。
「ドラゴンボール」は、まさにそういうお話です。ていうか少年ジャンプ系の作品はそうですね。
それと共通する人間関係を【大人向けの怪獣映画】として知られる「平成ガメラシリーズ」にも見ることができます。
ガメラ大怪獣空中決戦
鳥類学者、長峰 真弓(ながみねまゆみ)【演:中山忍】は、政府の対策本部の責任者・斎藤審議官【演:本田博太郎】と、ことあるごとに対立します。敵対関係です。
ギャオスの危険性をうったえる長峰の主張は、「ギャオスは保護、ガメラは抹殺」という政府の方針とまったく相容れることがありません。
しかし物語が進むにつれて、ギャオスの危険性が増大し、政府の方針が突然変わったため、斎藤審議官は梯子(はしご)を外(はず)されてしまうんです。
それが第一作です。
ガメラ3邪神<イリス>覚醒
日本政府の「巨大生物被害対策会議」でふたたび顔を合わせた長峰と斎藤審議官ですが、(おたがいに気まずさは残っているものの) 今回の斎藤審議官は、長峰の協力者として描かれています。
鳥類学者としてギャオスを追い続ける長峰ですが、民間人であるため、どうしてもここぞという肝心な情報が不足してしまいます。
それを手助けするのが政府関係者の斎藤審議官なんですね。
少年ジャンプと違うのは、長峰と斎藤審議官は「友情・友愛」では結ばれません。大切な「協力者」ではありますが、長峰さんにとって斎藤審議官は、やっぱり苦手な人なようです。
因(ちな)みにガメラの第二作目には、二人は登場していません。
ガメラシリーズは、ちょっと視点を変えれば「ライバルと友情を築く」という少年ジャンプの設定を大人向けに解釈した作品である、と考えられなくもありません。
敵対して対立するばかりが能じゃありません。
友好関係を築くことが望ましいのはいうまでもありませんが、それができないまでも、お互いに協力していくことは必要だと思います。
対立して分断するのではなく、協力を。いい世の中になってほしいですね。それでは、また。