読解力アップ
論文と文学・比較分析
語彙の量は「論文」のほうが多い。
したがって「読解力を養うには、文学作品より論文の方がいい」といわれていました。
が、
昨年おこなわれたPISAの調査では、最も読解力が高かったのは「小説や物語」などの文学作品を読んだグループでした。
それはなぜなのか
論文の特徴解釈は1つ
論文は「要するに何」が正確に伝わらなくてはなりません。
いろいろな解釈ができて、読み手が誤解しかねない内容では、論文とは呼べません。
どのような読み解き方をしても「結論は一つ」それが論文の大原則です。
文学の特徴さまざまな解釈が存在
もっとも伝えたいこと、もっとも肝心なことを直接書かず、必ず間接的に表現するのが「文学的な表現」です。
たとえば「うれしい体験をした」ことを文章にするときは、「うれしい体験をした」という文を決して書かずに、「足どりも軽く、心も体も弾(はず)んでいた。すべてのものが輝いてみえた」のように、細部の描写のみを積み重ねて「うれしい体験」を表現していくのが文学作品です。
つまりそれって
恋愛小説でアツアツのカップルたちの囁(ささや)く、あま~い「バカ」は、アイシテル。「だめ」は「もっと」という意味とおんなじだってことですネ。*1
ハッキリ書かないからこそ、解釈もさまざま
演劇の台本は間接的な表現が少なくありません。よって台本の読み解きをアップさせるには文学作品が有効でしょう。
しかしフリートークを向上させるには、語彙力を上げるのが有効です。文学と論文、どちらにも一長一短がありますね。
論文と文学作品の長所と短所をしっかり把握して、バランスよく。
参考文献
13歳からの作文・小論文ノート PHP研究所