キカイダーを深読みする。
キカイダーは、ふだんはジローという名で人間の姿をしています。
ジローの内部には「良心回路」が埋め込まれています。そのためジローは善悪の判断が出来るのです。
ただ、この良心回路は不完全であるうえに、敵の親玉ギルには、ロボットを意のままに操る“悪魔の笛”があるのです。
この笛の音によって、ジローは善と悪の狭間(はざま)で苦悩し葛藤するのです。
だけどこれって人間も同じですよね。
人間の良心は、ジローのように不完全です。だから人間は【悪魔のささやき】に惑(まど)わされるのかな、なんて思います。
キカイダーは人造人間のお話ですが、実は人間のことを描いていたのかもしれません。
「人間を悪の行動に駆り立てる【悪魔の笛】とは何かを考えて、平和な世の中に」それが原作者・石ノ森章太郎先生からのメッセージなんだと思います。