心に残った言葉たち
まんが、小説、その他から印象に残った言葉を紹介します。
目次
霊長類 南へ
「わしら、何でまた、こんな阿呆なことしとるねん」役人がぼそりと呟(つぶや)いた。
「おれたちは馬鹿なんだよ」おれも、そういった。「あんたやおれだけじゃない。みんな馬鹿なんだ」
「その、馬鹿なとこが、また、よかったんやないか」役人が、しくしく泣きだした。「阿呆やさかい、愛嬌(あいきょう)があってよかったんや。それが人間のええとこやったんや」
おれは、わあわあ泣いた。「しかし、馬鹿だったから、みんな死んじゃうんだ」
役人も、声をあげておいおい泣いた。「なんでや。なんで死なんならんねん。馬鹿で阿呆で、愛嬌があって、おっちょこちょいで、おもろい人間が、その人間が、なんで全部死んでしまいよるねん。そんな阿呆なこと、あるかいな」
おれたちは抱きあい、わあわあ泣き叫んだ。「こんなしょうむないこと、あってたまるか」
参考文献
霊長類 南へ 講談社文庫
岸和田博士の科学的愛情
防衛軍出動!!
日本と世界の平和を守るぞォォ
特殊装甲で覆(おお)われたこの車体!!
早く私に火をつけてねと身をくねらせ おねだりする炸薬弾!!
黒光りするたくましい105ミリ砲!!
昨夜ソープで得たこの私の肉体的快楽!!
これ全て平和を願う国民の血税によるもの!
今こそお返しする時!!国民の皆様に!!
ガキがイジメこいてたり
主婦が売春したり
サラリーマンがサギ商法したり
政治家が私腹を肥やしたりする様な
平和な社会をとり戻すぞォォ
吶喊(とっかァァァン)!
参考文献
岸和田博士の科学的愛情 講談社
バーニー・サンダース自伝
政治は腐りきって役立たずだと失望してはいけない。
進歩派は民主主義を求めて闘わなければならない。
さもなければ、民主主義は私たちの足元から浸食されていくだろう。
今の政治に幻滅することは、進歩派にとっての自殺行為だ。
「バーニーの人気にはびっくりするわよ」
「しかも、進歩派だけじゃないの。政治に関心がないと言う人、政治家なんか誰も信じないと言う人が、いちばんバーニーを大好きな人たちなのよ」
参考文献
バーニー・サンダース自伝 大月書店
国会をみよう
相手に伝わるためには、届くためには、何が必要かとの問いに対して、私は「相手への敬意」だと答えた。
押し付けるのではなく、強い口調も使わずに、相手に対して配慮をもって差し出して、それを受け取るか否かは相手の判断にゆだねること。
その方が、相手は受け取りやすく、そして丁寧に深く受け取ってもらうことができる。
内田樹氏はブログ「内田樹の研究室」の2013年12月29日の記事「コミュニケーション能力とは何か?」で、こう記している。
「説得」というのは、相手の知性を信頼することである。
(中略)
説得するためには対面している相手の知性に対する「敬意」をどんなことがあっても手放してはならない。
届けるために相手への敬意を失わないという姿勢は、常に忘れてはいけないことだと思う。
参考文献
国会をみよう 国会パブリックビューイングの試み 集英社
外出自粛
不要不急の外出は控えよという要請はだれが聞いても「備蓄せよ」と言われているようなものだ。
買い占めたいのではない。
何度も出かけることのないように自己防衛している買い物客を、知事たちは批判できるだろうか。
購買欲が旺盛なのではなく、どうやって安全を確保するかの帰結が備蓄につながっているのではないか。
参考文献
日刊スポーツ 政界地獄耳
伊集院光・深夜の馬鹿力
コロナ騒ぎのなかで
うちのカミさんとかは、なにがあっても前向きにとらえる人だから、家のまわりでも買いしめ騒ぎみたいのがちょっとあって、
スーパーが混んじゃって混んじゃってすげえ大変で、物が買いにくいと。食べる物がなくなるかもってなって
うちのカミさんが「じゃファスティング(絶食)しよう」って言い出して、そんな前向きなやり方ある?
もともとどっかのタイミングでファスティングしようと思って、それ用の栄養ドリンクみたいなのを買ってあったんだけど、「いまだと思った」とか言って
「手に入らないのに人を押しのけて買うくらいだったら、わたしファスティングすればいいわ」って、なんかはじめたよ。
いろんな考えかたを知ることで、演技の向上に役立てましょう。あたりまえをうたがえ