あらしのよるに.4
四巻目「きりのなかで」
おおかみのガブとやぎのメイの友情を描いた絵本「あらしのよるに」シリーズ第四作目「きりのなかで」のテーマを、原作者の木村祐一さんが語っています。
立場の違いⅡ
三巻目でヤギの友だちが出てきたので、四巻目は、今度はオオカミの友だちを出そうと思った。
ふつうに考えると食べる側のオオカミが上で食べられるヤギは下の立場。
だとすると、オオカミとヤギが対等の関係だったら、ヤギにとっては自慢になる。
でもオオカミにとっては、ヤギと友だちだったら逆にマイナスの要素になるかもしれない。
オオカミの仲間から、ヘンな奴だと思われる以上にバカにされる可能性がある。
オオカミ側から見れば食べ物なんかと友だち、ヤギ側から見れば怖い存在とも友だちでいられるという違いを出した。
参考文献
きむら式 童話のつくり方 講談社現代新書