オンライン朗読レッスン
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朗読表現のヒント
ファンタジー作品では「冬の寒さ」を考慮にいれなくてもいい場合があります。
これは映画「オペラ座の怪人」の一場面。
雪の中こんなに胸をはだけてたら、しもやけが心配ですね。
この他にも、水着のような甲冑を身にまとい、おへそまる出し、ほとんど半裸状態で、小雪の舞うなか闘いを繰り広げる女戦士のアニメやゲームは山ほどあります。
言われてみればたしかに
白雪姫は「鏡よ鏡。いちばん美しいのはだれ?」で象徴される「美しさ」がキーワードの物語。
となると、
冬のさなかのこと、雪が空から羽のようにちらちら落ちてくる日に |
とは、「寒くて凍えそうな冬の日に」ではなく「すべてのものが、真っ白なベールに覆われ、純白の雪が天使の羽のように舞い落ちてくる、あらゆるものが美しく輝いて見える日に」と読み解きましょう。
そして「白、赤、黒」は、この物語における美しさの象徴であり、それらすべてを兼ね備えた白雪姫こそが美しい、と解釈して表現していこう。
生徒には、そんなふうに説明しました。
「リアルに読み解くことは大切だけど、いろんな視点をもつことはもっと大切だよ」というお話でした。
白雪姫についての、さらに詳しい解説はこちら。
「白雪姫を分析する」2018-05-16 のブログ。無料です!
パロディ版・白雪姫
わたしの大好きなブレヒトだったら、こんな白雪姫を書いたかも・・・
ぬいものをしながら、ふってくる雪を見あげたひょうしに、おきさきは、針でぷつりと指をさしてしまいました。
そんなおきさきを、それはそれは眉目麗しい(みめうるわしい)黒人の家来が、やさしく介抱(かいほう)したのです。
おきさきは、この黒人の家来を、たいそう気に入りました。
それからまもなく、おきさきに女の子が生まれましたが、その子のはだは、黒檀のようにまっ黒でした。
そして、その子がうまれるとすぐ、おきさきはなくなりました。 |
おきさきは、なぜなくなったのか事件のにおいがプンプンしますね。それでは、また。
補足
ここで問題にしているのは
1.浮気問題。
2.浮気の結果、謎の死を遂げた。
3.浮気はいけないが、死なねばならないほどの罪だろうか。
この3点です。
はだの色を差別しているわけではありません。念のため。