生徒と講師の演技共演。その2
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「オンディーヌ」第二幕 第四場。ベルタのウソにハンスがころっとダマされてしまう場面です。
ベルタはウソをついているとわからないように、「あくまでも真実を語っているように演じよう」と生徒には話しました。
だけどそれじゃ、見ているお客さんが真実かウソかわからなくなって混乱してしまわないかって
心配ご無用。なぜならこの後「ベルタはウソをついています」とオンディーヌが観客に説明する場面がありますから。
つまり「名探偵コナン」と同じなんです。
アニメ「名探偵コナン」との関連性
名探偵コナンに出てくる犯人は、「今回の犯人はこの人だ!」みたいに、あっさり視聴者に見抜かれる、いかにもワルぶった演技はしてません。
何人か出てくる容疑者のなかで、誰が本当の犯人なのか視聴者にもわからないように演じています。
それでもコナン君には犯人がわかってしまう。だからこそコナン君は名探偵なんですね。
オンディーヌも、それとまったく同じです。
水の精・オンディーヌは、人の心がわかります。だからベルタのウソが見抜けるんです。そして名探偵コナンの“眠りの小五郎”のような、オンディーヌによる「謎解きの場面」も劇中にちゃんと用意されているんです。
そんなわけで「ベルタは正直に見えるように演じようね」と生徒にアドバイスしながらレッスンをおこないました。
いい演技をしてくれました、とってもうれしいです。それではまた
参考文献
オンディーヌ 光文社古典新訳文庫