文学のススメ
ウソくさい演技をなくすには?
アニメや映画の主人公は、どんな困難にぶつかっても、悩んだり苦しんだりしながら、最終的には勝利や成功を修めるパターンが多いです。
だけど現実の世界で、そういう人ってどのぐらいいるんでしょう
昨日のブログにも少し書いた「火垂るの墓」の主人公たちは、戦争で両親をなくすという困難にぶつかり、兄妹2人で悩んだり苦しんだりしながら【生きるために】必死に頑張りますが、残念ながらうまくいきません。
野坂昭如「マッチ売りの少女」の主人公もある意味おなじです。
「こうしたい、こうするんだ!」といった主体性があまりなく、周りの意見におとなしく従ってしまう性格ゆえに、だまされたり、いろいろあって悲しい結末を迎えてしまうのです。
しかし自分の意見をきちんと主張し、周りの意見に流されることなく、自分の信じる道をまっすぐつき進むことのできる人が、現実にどのくらいいるのでしょう。
ただ私たちは、「先生の意見 (目上の者の意見) を素直に聞こうね」と子どものころから教えられて育ちますので、ある意味、仕方のないことかもしれませんね。
つまり、どっちのほうが現実に近いのかな、ということです。
頑張ってチャレンジしても、うまくいかなかった場合のリスクを考えると、ついつい二の足を踏んでしまい、理不尽な仕打ちに日々耐え忍んでいる、という人はけっこういるんじゃないでしょうか。
ヒーローのような華やかな演技を見て参考にすることはもちろん大切ですが、文学に親しみ、リアルな現実を知ることによって演技に深みが出てくるんじゃないかと、わたしは考えます。
まとめ
1.アニメや映画は、現実そのままではなく、どこか現実とは「違う」世界を描いていることが多いです。
2.しかし現実とリンク・共感できるものが演技のなかに見当たらないと、どこか地に足のついていないフワフワした表現になってしまうのではないでしょうか。
以上、文学のススメでした。