いちばん大切な日々の練習とは
マンガ好きな方ならわかっていただけるかと思います。
場面転換
主人公がA地点からB地点に移動した場合、移動した場所の風景や建物の絵を1カット挿入しないと、視聴者(読者)は混乱する。
ちょっと前の「マンガ入門」には、こんなことが書かれていましたね。
だけど最近では「移動した場所の風景などを挿入して説明しなくても視聴者は理解できてしまう」という報告もあります。
昔よりも人びとの理解度がアップしてるのかな
真実か否かではなく、理解できるか否か
コペルニクスやガリレオが唱えた、地動説。「動いているのは太陽ではなく地球だ」この説をめぐって裁判にまでなったことは、あまりにも有名です。
ハンナ・アーレントが、「アイヒマンおよびナチの犯罪は狂人やサディストによっておこなわれたと考える方が楽だがそれは事実ではない、『必然あるいは義務』として遂行されるとき悪は悪として感じられなくなる」と「アイヒマン裁判」のレポートで主張したときも大論争が巻き起こりましたが、現在ではアーレントを支持する声の方が 一般的です。
大切なのは「むかしは理解できなかったことが、今はどうなのか見極める」ことであって、それが日常の観察にもつながるのではないかと思います。
昔はそうだったかもしれないけど、もう古いよ。
そうならないためにもアップデートを続けていく、それが演劇人としていちばん大切な日々の練習なのかもしれませんね。