日常観察とキーワード
今回のブログは、生徒とのZoomレッスンの会話から生まれました。
「日常を観察することで演技がうまくなる」と、よく云われます。どんなことに注意して観察したらいいのでしょう
キーワードを持つ
たとえば「キー(鍵)」
恋人ができたので合鍵がほしい。「近所に合鍵を作ってくれる店、あったかにゃあ」と検索してみると・・・意外にいつも通勤や通学で使っている道にあったりします。
人は、気にしていないと、たとえそれが見えていても、忘れてしまうことがあるんです。
「今日の学校の行き帰りに、メガネをかけた人って何人いたかなぁ」と後で考えてみても、いちいち覚えてられません。
だけど「メガネ」に注意していると「何人いた」と答えられます。
つまり「これが知りたい」というキーワードを、できれば複数持って、日常を観察しましょう。
そうすれば、キーワードを持たずに、ぼんやり日常をながめていたときと違って、いろんなものが目に飛び込んできますよ。
もしくは日常を観察して、世の中の「常識」を把握しましょう。
そして現在取り組んでいる演劇の台本と比較して、「オーバーに描かれていないか」「ご都合主義になっていないか」など、「現実との違い」を細かく分析できるようになれば、
お客さんに「これってウソだよね」と思わせないためには、どんな演技をすればいいだろうと【お客さんより先回りして考えられる】ようになり、次第に地に足がついた演技ができるようになりますよ。
演技がうまくいかないのは、相手に指摘されるまで自分は気がついていなかった、というケースが多いです。
相手に指摘される前に気がつけば、どう対処すればいいか、前もって考えることができて、演技も上手になっていきますよ。