ポケモンとフランケンの関連性
「劇場版ポケモン『ミュウツーの逆襲』は、小説『フランケンシュタイン』を彷彿(ほうふつ)させます」
生徒から、そのような指摘を受けました。
ちょうどテレビで放送されるタイミングでしたので見てみることにしました。
映画が始まってすぐ、人間の手によって造られた人工のポケモン、ミュウツーは語ります。
誰が生めと頼んだ。
誰が造ってくれと願った。
わたしはわたしを生んだ全てを恨む。
「なるほど。生徒が『フランケンシュタインと共通する』と指摘したのは、ここか」と納得しました。いい視点だと思います。
さらに映画を観ていくと、「あれ…これ『ガメラ』じゃね」と、平成ガメラシリーズ・マニアの私に感じられる箇所がありました。
サトシくんが死んだ(?)ように見える場面で、小さな光がいっぱい集まってきてサトシくんがよみがえる描写は「ガメラ2レギオン襲来」
台風の目の上、青白く輝く満月をバックに、雲海上で闘うミュウとミュウツーは「ガメラ3邪神<イリス>覚醒」
同じものを見ていても、見えてくるものは違う…
それは、自分の知っている知識によって変わるんじゃないか、そんなことを考えさせられた出来事でした。
わたしは「フランケンシュタイン」の小説は読んでません。
逆に生徒は「ガメラシリーズ」を観ていません。
知っているものの違いによって、気がつくものは変わるんですね。
因(ちな)みに・・・
わたしは「オマージュ肯定論者」です。
すごい原作が最初にあって、それに刺激された人たちが「もっといいものを作ろう」と考えるから芸術は進歩するんだと思いますよ。