基本のお話
「伊集院光とらじおと」からの情報です。
この期に及んでね、基本の基本みたいなことを調べたりするんスけど・・・
「一両」ってあるじゃないですか。
「一両小判」って今の価値だといくらなの?みたいなことを、あんま考えないで当時やってて・・・今、スマホで調べられるじゃないですか。
そうするとね、いろいろ出てくるんですよ。
「米換算」当時の江戸時代の紙が残ってるじゃないですか。そうするとお米がいくらだったの?って噺あるでしょ。
そうするとね、江戸時代って、庶民はお米、白いおまんまは食べないから、高級品なんですよ、今と比べるとずっと。で、「一両で買える米ってのはこれぐらい」って出てくる。
それを今はいくらで買えるかってやっていくと、一両は4万円ぐらいだったと。
あ、そうなんだ。
千両箱は千倍だから、4千万円ぐらい入ってる。
へえ~。
で、さらにすごいのは、職人さんとかのお給金、手間賃の換算でいくと、また記録が残ってるわけ。
「何か月でいくらあげました」みたいな噺が残ってて、
で、今、職人さんを雇ってそれぐらいの時間、働いてもらうとどれぐらい?っていうと
まぁその、職人さんのウデにもよるんだけど、そうするともう、一両ってね、25万から40万ぐらいなんだって。
はぁ~すごいね。
そうすると、4億円!千両箱。
うわ~。ずいぶん違うね。
ずいぶん違うでしょ。
4千万と4億円(笑)。10倍じゃん。
でさ、ネズミ小僧っているじゃないすか。
いろんな挿絵を見ると、スタンダードなネズミ小僧は千両箱を一個抱えたりとか二個抱えたりしてるんだけど、すごいやつはね4つぐらい両肩に乗っけて・・・16億だ。
(笑い)
16億の中から、一枚40万円を庶民に投げてる。
うわぁ・・・。
あのぅZOZOTOWNの人だな・・・と。
一同笑い
おカネばらまいてんだなと思ったりとか(笑)。
当時はそういうことを・・・(基本をおろそかにしていて・・・)
いや、逆に言うと・・・師匠の円楽はすっごい調べてたの。
そういうことを一生懸命勉強してる人なのに・・・
全然、なんかめんどくさいことをやってんなって思ってて・・・。
昔でしょ。(でも、それは仕方ないよ)
昔・・・。(そうなのかもしれないけど…)
昔はね。(若いころって、そういうもんだよ)
でも今はやっぱ大事だなって思って、なんか・・・。
そうね・・・。実感として語ったり、たとえ話するときに、ずいぶん変わるもんね。
そうなんですよ。
・・・あ、もうちょっと長くなっていいですか。
いいよ。
当時、その・・・師匠の円楽が、今から30年ぐらい前に、すごい軽い前座さんがやるような「時そば」っていう・・・。
ああ、はいはいはい。
なんとなくわかるでしょ。
16文のお蕎麦(そば)食べて、小銭で払うよって言って、数え間違いで、ちょっとお金をせしめるっていう噺があるんですけど、
時そばをやってるときに、この蕎麦の値段と、その一文っていうお金は、どういう基準だっつって・・・
ほぉ・・・。
今の物価換算でいうと、10円とか20円の話ですよ、と。
うんうんうん、そうですね。
それを誤魔化すのはサギ行為とかではなくて、いたずらだと。
ああ、そうか。
そうそうそう。
だってそのさ、10円誤魔化すのは、この10円を集めて、すごいこう・・・、なにか儲けようっていう「悪巧み」じゃなくて、
なんかその、ちょっとイタズラして、からかってやろうかな(笑い)って思ってるっていう心持ちでやらないと間違えるっていう・・・。
ああ~なるほどねぇ(感心)
聞き流してましたねぇ。(笑い)・・・今はなんかまた、そんなのを・・・。
おもしろい、おもしろいですねえ。
いや、なんか、おもしろさに気付かなかったこととか、
10代の僕にはおもしろさの奥が全然わかってないから、
なんかひとつひとつ、おもしれえなぁとかね、あんまり思うとね、なんか手に負えないなってなっちゃう・・・。
ああ~わかるなぁ。
さじ加減がねぇ・・・。
いきおいでやっちゃうものでもあるからねぇ、大それたことを。
そうなんですよねぇ。
つまり、こういうことだと思います。
過ぎたるは猶及ばざるが如し(すぎたるは なお およばざるがごとし)
《「論語」先進から》何事でもやりすぎることはやり足りないことと同じようによくない。
がんばるのは、とてもいいこと。
だけど、がんばりすぎてもよくないよ、ということだと思います。
大切なのは、三日坊主にならないで努力を長続きさせる、自分なりの方法を見つけること。
勉強になりました。
いろんなものにアンテナを張って成長に役立てようね。それでは、また。