最近の世の中と昭和の文学
鷹 石川淳
さっきのような熱狂はもう見られなかった。
いかなる大事件がおこっていても、それがついこの場で目に見える事件でなければ、おこってないということにひとしいのであろう。
この道筋はうそのようにのどかであった。
動物会議 ケストナー
「人間たちのあいだでは、どこにいっても、苦しみとばかげたことだらけだ。」
「ただひとり、そういうみじめさとごたごたを見ようとしない動物がいる。」
「――それはダチョウだ。ダチョウは、頭を砂の中につっこんでいる。」
「ただ一部の人間たちだけが、りこうになろうとはしないのだ。そいつらは政治をし、おしゃべりをし、会議をひらいている・・・」
「わかったわ。その人たちは頭を砂の中につっこんでいるんでしょう。」
会議ひらいてなかったりして・・・。
「歴史は繰り返す」といいますが、昔の本を読んでると、ハッとさせられることがありますね。*1 のん気で平穏な世の中が好きだから、いろいろ考え続けていくことが大切なのかな、なんて思ってます。