【内容】
個人的に興味があって、メンタルや脳の勉強をしているのだが、あるとき、こんなことを教わった。
「本番で力を発揮できないのは緊張しているからではありません。感情と思考が一致していないからです。緊張しているというのは感情。緊張しているのに無理に緊張していないと思おうとするのが思考。だから緊張していることを認めることが大事です」
実は、これと同じようなことを木内監督も言っている。
「なんでもあがりだと認めろ。そうすれば、早く下りられるんだよ」
そう言って選手との間に「あがっている」というサインをつくり、緊張している選手に「あがってます」と言わせていた。
これだけではない。別のことを教わったときも同様だった。
「自分が緊張したり、動転しているときは、自分より緊張している人、動転している人を探して、声をかけてください。励ましてください。人は、励ます側にまわると、緊張しなくなります。動転しなくなります」
こう教わったのだが、木内監督はこう言っていた。
「『チームリーダーになれ。一番声を出せ』とセカンドとサードを励まし係に任命しました。人を励ませば、自分も励まされんだよね」
甲子園でなかなかヒットが出ない不振の内野手2人に対し、初登板の下級生投手に積極的に声をかけるよう指示したのだ。
高校球児だけでなく声優だって緊張するし、あがります。あがりから覚めるヒントになってくれれば幸いです。
引用
木内語録 甲子園三度優勝の極意 (集英社文庫)