ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

ジャンヌ・ダルク 神の声

ある日の正午頃、ジャンヌは自分の家の庭にいた。

突然教会の方から一つの声が聞えた。

「おこないを正しく保ちなさい、ジャンヌよ。私が手伝ってあげる」

声と共に光が見えた。この光は、声の来る方角から射して来ていた。

ジャンヌはおそろしさを感じた。とてもおそろしかった。

声はいつも同じ声音でしかも威厳を備えていたので、ジャンヌはしだいに神の声と考えるようになり、さらに、天使の声であることがわかってきた。

彼女が耳を傾け始めると、声はもっと多くのことを語りかけるようになった——

「フランスへ行きなさい、ジャンヌよ。お前はオルレアン市を救うのだ」「どうして私にそんなことができるでしょうか?私は無知な農民の娘で、武器も扱えませんし、馬にも乗れませんのに」とジャンヌは答えた。
声は再び命令した——「お前には出来るのだ。いずれ出発の時が来る。それまではおこないを正しく保ち、絶えず教会へ行くようにしていなさい」。

問答は三年間続いた。

1428年、16歳になったジャンヌは、ついに≪声≫に従うことを決心した。

ジャンヌはヒステリックな神がかりではなかった。

美貌で人をとりこにしたわけでもない。

平凡な田舎娘の明るさ、命令を下すだけでなく自分でも行動する——司令官ではなく戦友、貴族ではなく庶民の、人柄のよさが兵士たちの心をひきつけたのだ。

そしてそういう少女のひたむきな信念と希望。

——それがジャンヌの身を守り、ジャンヌと力を合わせようという意思を誰にでもおこさせたのだ。

引用
ジャンヌ・ダルク、誰?―聖少女の幻影を追って フィルムアート社

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ジャンヌには神の声は聞こえていたと思います。

実際には、幻聴や幻覚、夢や現(うつつ)だったのかもしれませんが、聞こえていたのは事実だと思いますよ。

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しかしジャンヌが真の国王を一回で探し当てた「奇跡」は、幻聴や幻覚、夢や現(うつつ)以外の何かがあったとしか思えません。*1

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奇跡の少女、ジャンヌ・ダルク。すごいです。

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*1:

ジャンヌの「奇跡」とは

実際その瞬間は、国王直属会計院長官シモン・シャルルが、当夜の列席者からの聞き書きとしてこのように記録している

——「彼女が広間に近づく気配がすると、王は貴族の列の背後に身を移した。だが彼女は即座に彼の姿を見出し、一礼して長時間何かを言上した。そののち、王の表情は晴れやかなものに変っていた」