花巻東 菊池雄星
花巻東 甲子園の大舞台で春準優勝、夏ベスト4
菊池雄星(西武→メジャーリーグ)が掃除を担当していたグラウンド脇のトイレも、いつもきれいに保たれていた。3年間のトイレ掃除を雄星はこうふりかえる。
「もちろんキツかったですし、やめたくなったこともありました。やっぱり、人の使ったトイレは汚いじゃないですか。
ただ、何でも貫くことが大事だと思ったので、それを続けたことによって得られたものは大きかったと思います。
人のために何かをすることによって、人の立場を考えられるようになれました。
誰かがトイレを汚く使ったりすれば自分は嫌な気持ちになります。
だからこそ、逆に自分はやらないようにしようとか、こういう大人にはなりたくないという気持ちになれる。精神的に成長できたのかなと思います」
最も人の嫌がるトイレ掃除を毎日続けることがどれだけ大変なことか。チームメイトたちはそれがわかっていた。
だからこそ、スーパースターの雄星が浮くことなく、むしろ一体となり、日本一のチームワークを生み出すことができたのだ。