ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。いろんなことを知って演技に役立てましょう。実技も知識もどっちも大切!ぜひ、どうぞ。❤

アフレコでの心構え

スターウォーズ に そっくりf:id:seiyukenkyujo:20190822201734g:plain

宇宙空間に文字が流れる 声優演技研究所 のブログです。

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f:id:seiyukenkyujo:20190807014729g:plain アフレコでの心構え

https://seiyukenkyujo2.hatenablog.com/

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もちろん【無料】です。よろしければ、ぜひ。f:id:seiyukenkyujo:20190913102607g:plain

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スマホからご覧になられている方は、スマホ画面右上のタテに3つならんだをクリックして、そのなかにある「PC版でみる」でどうぞ。スターウォーズの画面に切り替わりますよ。f:id:seiyukenkyujo:20190909045037g:plain

 

どっちが悪魔?

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竹山道雄「剣と十字架」文藝春秋新社より

私はスイスのツーグ湖のほとりのじつに平和な村に、しばらく暮らしたことがある。

そこはカトリック地域だったが、村の中にプロテスタント教会があった。

そのそばを、村の子供と歩いていたら、その子が指さしながら、「あれは悪魔の家だよ」といった。

これをきいたとき、私はじつに深刻なものだと思った。

頁247-248

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カトリック (旧教) もプロテスタント (新教) も、どっちもキリスト教だよね。

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同じキリスト教なのに、どうしてプロテスタント悪魔なのf:id:seiyukenkyujo:20190913102239g:plain

 

マルティン・ルター宗教改革

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その昔、ローマ教皇庁カトリックは腐敗していました。

「免罪符」ビジネスです。

人は年をとると死後のことが気になります。

 

「死んだ後に地獄に落ちたらどうしよう・・・」

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そこでカトリック教会は考えました。

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「免罪符を買いましょう。このありがたい免罪符さえあれば――ひらたく言えば――お金さえ払えば地獄に行かなくてすみますよ」

 

それってひどいよね神様に仕える者がそんなことしちゃいけないよ

 

そう訴えたのが、マルティン・ルター【1483年11月10日~1546年2月18日】です。

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しかしカトリック教会は、

「せっかくおカネがもうかってるのに・・・」

ルターは異端だ!

ルターは破門(1521年)だ!

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そして「我々に歯向かうマルティン・ルタープロテスタント】は悪魔だf:id:seiyukenkyujo:20190913102635g:plainと、なっていったんですね。

 

カトリックプロテスタントの戦争へと発展

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「騎士戦争」1522-23

まず、ルターの教えを掲げた反教皇の騎士たちが反乱を起こしました。

 

ドイツ農民戦争」1524-25

さらに、農民たちが立ち上がりました。

 

マルティン・ルターは、1546年に故郷の町で穏やかに亡くなっています。

 

しかしカトリックプロテスタントの対立は、ルターの死後も続き、ドイツを舞台にヨーロッパ中を巻き込んだ「30年戦争」1618-1648 に発展していったのです。

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カトリックプロテスタントの対立は、ブレヒトの作品にも描かれています。

【小説】「アウクスブルクの白墨の輪」

【戯曲】「肝っ玉おっ母とその子どもたち」

【戯曲】「ガリレイの生涯」

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ガリレオは敬虔(けいけん)なローマ・カトリックの教徒でした。カトリックの信者なのに、「聖書に書かれている内容はウソだ」と【結果的に】なってしまう地動説を唱えたため、教会からにらまれたのです。*1

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人びとが聖書を信じなくなったら、信者がへって、カトリックにおカネが集まらなくなりますからね。

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「悪魔はもともと神様だった。(10月15日のブログ)」調べてみると、いろんなものが根っこでつながってるんだね。

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そんなことを話しながら、今日はシェイクスピア風パロディ戯曲と朗読のレッスンを行いました。

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それでは、また来週!

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*1:ガリレオの台詞

「なぜこの国の秩序は空っぽで、必然性とは、けわしい葡萄(ぶどう)山や麦畑で働いて死ぬことでしかないのか?

慈愛深いエス代理人である教皇がスペインやドイツでやっている戦争の金を、農民たちが払わされているからですよ!

なにゆえに教皇は、地球を宇宙の中心に置くのか?教皇庁玉座が地球の中心になれるようにです!そのことが大事なんですよ。」

ガリレイの生涯」より

演技の引き出しをふやそう

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演技の引き出しとは、自分にどれだけ演技に使える知識【ストック・蓄(たくわ)え】があるのかf:id:seiyukenkyujo:20190816181454g:plain

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「知識」=「引き出し」が多いほど演技の表現も豊かに、つまり演技もうまくなっていきます。

イラストで説明すると

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表情のサンプルが少ないよりも

多ければ多いほど、感情の伝わり方が細やかになります。

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演技も同じです。引き出しが多いほど演技も細やかになるんです。

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誰もが知っている引き出しではなく、「知らなかった、気がつかなかった」引き出しをふやして演技力アップをめざしましょう。 

 

現代の戦争は昔とくらべ、大きく変わりました。

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原爆やミサイルなどの武器ではありません。戦争の【考えかた】が変わってしまったんです。

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古来、戦争は自分の領土を拡張し、利益を得るために行われるものだった。


たしかにナチズム【ナチスヒトラー】やスターリニズムソ連スターリン】も強い領土拡張欲を有していた。

しかしナチズムやスターリニズムの戦争がそれまでの戦争と異なるのは、領土を拡張した後、その領土内にいる憎むべき人種や階層 (ユダヤ人やブルジョワジー) を一人残さず「殲滅(せんめつ)」しようとした点にある。


ここには、「戦争とは他の手段をもってする政治の継続のことだ」というクラウゼヴィッツ流の古典的戦争論では説明のつかない過剰な憎悪、背筋の寒くなるような執念がある。


何がヒトラースターリンをそこまで駆り立てたのか。


そう問うたフェーゲリン*1は、ヒトラースターリンを突き動かしていたのはグノーシス的な宗教的信念*2だったという結論に達した。


彼は言う。
「現代の戦争の真の危険は、技術的進歩によって戦場が地球規模に拡大したことにあるのではない。本当に恐ろしいのは、戦争がグノーシス的戦争という性格を帯びるようになり、敵の殲滅(せんめつ)をめざす二世界間の戦争となったことである」と。


グノーシス的戦争」とは、正義を旗印にした戦争のことだと言ってよい。


漫画家のやなせたかしは言っている。「正義のための戦争なんてどこにもないのだ。正義はある日突然逆転する。正義は信じがたい」と。
頁67-68

 

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古代ローマ帝国を舞台にした映画には、負けた国の人びとを奴隷にして、こき使っている場面が出てきます。

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相手の国民を一人残らず殺そうとする戦争は、昔はあまりありませんでした。

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でも実は例外もあったんです。 

 

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かつて古代ローマ帝国でも、ナポレオン戦争でも、日本の戦国時代でも戦に勝った側は負けた側の兵士を自軍に組み入れるのが普通だった。

 

しかしカタリ派ローマ教皇軍、ドルチーノ派とローマ教皇軍の戦いにおいては両者がたがいに「敵の殲滅(せんめつ)」という手法を採った。
頁71

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この違いは何なのか。同じ戦争なのに、どうしてこんな違いが起きるのか。

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この本の著者・高橋義人氏は「正義と悪」という考え方が根底にある、と述べています。

 

そもそも戦争は2つある?

1.相手をやっつけて、領土や財産をうばえば、自分たちはお金持ちになれるというのが、昔の戦争の考えかた。
そして負けた国の国民は、殺すよりも奴隷としてこき使った方が、自分たちは働かなくても良くなるからうれしいよね。

2.あいつらは悪だ。ウラでいろんな悪だくみをしている。やつらを生かしておいたら自国の国民に悪い考えを吹き込まれて大変なことになってしまう。だから一人残らず殺してしまえ。

このように敵を「悪魔」呼ばわりするのが現代のグノーシス主義の特徴なんですね。

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2.の考えが、ヒトラースターリンが行った殲滅(せんめつ)戦争です。

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アンパンマンの作者、やなせたかしさんが言うように「正義のための戦争なんてどこにもないのだ。正義はある日突然逆転する。正義は信じがたい」という考えにボクも賛成します。

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演技の引き出しをふやして、すごい声優をめざしましょう。

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それといい世の中になってほしいですね。戦争なんてなくなってほしいです。

 


参考文献

悪魔の神話学 岩波書店

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*1:フェーゲリンの眼をもって20世紀を考察すれば、ユダヤ人を「殲滅」しようとしたヒトラー、左右両派を「殲滅」しようとしたスターリンは、グノーシス主義者とは言えなくても、多かれ少なかれグノーシス的である。

そればかりではない。原爆の発明によって敵国の殲滅が現実に可能になった今日では、小競り合い以外のすべての戦争が多かれ少なかれグノーシス的な性格を帯びざるをえない。そうフェーゲリンは示唆している。

民主主義のルールでは、自分の反対意見をも尊重することになっている。

自分はあいつの意見には反対だが、しかしああいう考え方もあるだろう、と認めるのだ。

しかしグノーシス主義では、自分の敵はすべて「悪魔」の僕(しもべ)である。

ヒトラースターリングノーシス主義のことなど耳にしたこともなかっただろう。にもかかわらず、「敵」を「殲滅」させようとする彼らの策は疑いもなくグノーシス的である。そうフェーゲリンは言っているのである。

頁71

*2:グノーシスしゅぎ【グノーシス主義

一、二世紀頃地中海沿岸諸地域で広まったキリスト教グノーシス派の宗教思想、およびこれに類する考え方。

現在のキリスト教では異端とされている。

反宇宙的二元論の立場にたち、人間の本質と至高神とが本来は同一であることを認識することにより、救済、すなわち神との合一が得られると説く。マンダ教やマニ教はその代表的宗教形態。

悪魔の神話学

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悪魔は、もともと神様だった。

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それって元ネタは「デビルマン」か「魔王ダンテf:id:seiyukenkyujo:20190828202347g:plain

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ちがう、ちがうホントの話。

中世のヨーロッパでは人びとにキリスト教の信者になってもらおうと、

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それまでのヨーロッパ各地にあった農耕儀礼にもとづく【自然崇拝】の神様たちを「悪魔や魔女だ」と悪口を言って追い出したんだって。

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「あいつは悪いやつだ」と決めつけて仲間はずれにするのっていけないね。

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いじめなんてない世の中になるといいですね。f:id:seiyukenkyujo:20190913102627g:plain

  • 悪魔の神話学~本文より~

    中学校のクラスを想い起こしてみよう。

    そこには数学の得意な子、野球の上手な子、音楽の上手な子など色々なタイプの生徒がいただろうが、

    もしもそのクラスがいいクラスであったなら、

    生徒たちはみな彼らの特殊性を積極的に評価し、彼らが好きなことにケチをつけることはなかった。

    同じように宗教においても 人々の信じる神は種々雑多である。

    だがこうした宗教的多様性は、中学校のクラスの多様性と同様、大事にされなければならない。

  • 力ある者が、神に仕えているつもりで、じつは神の掟に背いていることが時々ある。(ジョン・アダムズ)
  • 西欧の歴史は、神や悪魔の名の下に無実の人々を数多く殺戮してきた歴史でもある。

    十字軍においては、キリスト教の神のためにイスラム教徒を、魔女狩りにおいては「悪魔と契約した」という理由で無実の「魔女」たちを、そして16世紀半ばに南米のインカ帝国に攻め入ったスペイン人は、原住民を悪霊と結託した人々として惨殺した。

    十字軍、南米の原住民の虐殺、イスラム教徒に対する敵意から見てとれるように、ヨーロッパ人はデモノロジー (悪魔学・デーモン学) の精神にもとづいて、異教徒を悪魔の仲間と見なしていた。

  • 西欧はデモノロジーを発達させ、悪魔と結託していると見なされた人々を大量に殺戮してきた。西欧のデモノロジーは「虚構」の上に構築された誤った宗教思想であり、西欧の歴史は、「虚構」を信じたがゆえに招来された、なくてもよかった歴史にほかならない。

参考文献

悪魔の神話学 岩波書店

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いろんな掘り下げ

アニメキャラの年齢設定表をネットでひろったよ。

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月日の経(た)つのは早いね。もう10月も半(なか)ばよ。

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そういえば去年のちょうど今ごろも同じようなこと言ってた気が…。

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やたら昭和のことに詳しいけどホントはいくつなんですか?

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実はわたしとあなたは、このブログの中では同一人物の意志によって行動しているため、生年月日は同じ。しかも女ですらない。

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だけど少し視野を広げて考えてみると、この現象は漫画やアニメの世界では「よくあること」だよ。

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ルパン三世カリオストロの城」のクラリス姫や、ナウシカを創造した原作者は男かしら女かしら?

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「誰にもわかるアインシュタインのすべて」と、2日前にブログでも紹介した「空気を読んでも従わない」鴻上尚史さんの本を続けざまに読みました。

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共通点と相違点を分けてみたいと思います。

f:id:seiyukenkyujo:20190913102140g:plain共通点

どちらの本も「知られざる未知の真実」を深く掘り下げている。

 

f:id:seiyukenkyujo:20190913102202g:plain相違点

鴻上(こうかみ)さんの本は、「なんとなく気がついていたけど、そこまで深く考えなかった」「だけど言われてみれば、たしかにそうだ」と納得できます。

が、

アインシュタインのほうは、「そうなんだろうけど・・・専門家じゃないと完全に理解するのは難しいよね」と、なってしまいます。


 

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もちろんアインシュタインの理論もわかった方がいいです。だけど…

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悲しいかな私の頭脳では正直よく分かりません…。

 

E=mc2

f:id:seiyukenkyujo:20190913102053g:plain王子さまが解説するよ。f:id:seiyukenkyujo:20190913102057g:plain

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E=mc2【いーいこーるえむしーじじょう】とはアインシュタインが唱えたことで知られる公式だよ。

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Eとは「エネルギー」

Mは「質量」

Cは「光」のことだ。

光の速度は一秒間に約30万キロメートルだ。30万の二乗だから900億だね。

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この式によれば、1グラムほどの1円玉には2万トンほど (正確には15キロトン=1万5千トン) のTNT火薬に匹敵するエネルギーが隠されていることになるんだ。

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これは広島に投下された原子爆弾と同じくらいのすさまじさなんだよ。

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と、説明されたところで、「1円玉と原爆が同じっていわれても・・・?」みたいに、まったく理解できません。

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1円玉のエネルギーをすべて電力に変換できたら、(エコな電力のような感じもするので) 温暖化はストップして、エネルギー問題も解消する数式なの?この推論は間違ってるf:id:seiyukenkyujo:20190909144229g:plainとか…。ようするに、なんにもわかってません。

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つまり、王子さまが説明してくれた言葉をオウムのように繰り返すことはできるけど、べつの言葉に置き換えて説明することは私にはムリなんですね。

 

結論を述べますと

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演劇における「日常の観察」とは、「鴻上さんの方法だろう」ということです。

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世の中をいろいろと観察して、「そうか!なるほど!納得!」というものを見つけだそう。

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そんなことを話しながら、今日は朗読のレッスンを行いました。

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いいレッスンだったと思います。それでは、また来週 f:id:seiyukenkyujo:20190821193223g:plain

参考文献

誰にもわかるアインシュタインのすべて 講談社

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生き苦しさからラクになる

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劇団「第三舞台」「虚構の劇団」で知られる、作家で演出家の鴻上尚史さんが「世の中」についてわかりやすく解説された本です。

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「世間」と「社会」という考え方

「世間」と「社会」この二つが、この国(日本)の文化を理解する重要なヒントなのです。

 

「世間」というのは、あなたと、現在または将来、関係のある人達のことです。
具体的には、学校のクラスメイトや塾で出会う友達、地域のサークルの人や親しい近所の人達が、あなたにとって「世間」です。

 

「世間」の反対語は、「社会」です。

 

「社会」というのは、あなたと、現在または将来、なんの関係もない人達のことです。
例えば、道ですれ違った人とか、電車でとなりに座っている人とか、初めていくコンビニのバイトの人、隣町の学校の生徒などです。

 

日本は「世間」と「社会」という、二つの世界によって成り立っているのです。

 

具体的にどういうことか、説明しましょう。
あなたはおばさん達の団体旅行とかに出会ったことはありませんか?
昔、僕が駅で電車を待っていた時のことです。


まわりにおばさん達が何人かいました。
電車がホームに入って来て、ドアが開くと、僕の前にいたおばさんが駆(か)け込みました。
そして、四人掛(が)けのシートの前に立って、僕の後ろに向かって声をかけました。
「鈴木さん!山田さん!ここ、ここ!」
後から来たおばさん達は、その声に従って、僕を追いこして当然のようにシートに座りました。

 

一般的なルールでは、乗ってきた順番にシートに座るはずです。でも、このおばさんは、僕たちを無視して、後ろの仲間を呼んだのです。

どうです。こんな光景、見たことないですか。

 

僕を無視したおばさんは、冷たい人でしょうか?そうじゃない、ということをあなたは分るでしょう。
このおばさんは、おばさんを知る人たちの間では、おそらく、世話好きで面倒見がいいと思われているはずです。


おばさんは、自分に関係のある人たちを大切にしているのです。

 

「世間」は、自分と関係のある人たちのことだと書きました。
つまり、このおばさんは、自分の「世間」を大切にしているのです。
そして、次に乗ってきた僕ともう一人の乗客は、自分と関係のない「社会」の人なのです。だから、簡単に無視できるのです。

 

日本人は、基本的に「世間」に生きています。


自分に関係のある人たちをとても大切にします。けれど、自分に関係のない「社会」に生きる人たちは、無視して平気なのです。
それは、冷たいとかいじわるとかではなく、生きる世界が違うと思っているからです。

 

あなたも、街で知り合いに会うと、気兼(きが)ねなく声をかけるでしょう。
「世間」に生きている人とは、普通に話せます。
でも、知らない人にはなかなか声をかけられないはずです。それは「社会」に生きる人だからです。

 

『Cool japan』(鴻上さんが司会をするTV番組)に出演しているブラジル人が、ある日、僕に言いました。


「日本人は本当に優しい人たちだと思う。3・11の東日本大震災の時、みんなが助け合っていた。私の国だったら、コンビニが襲われたり、交通が乱れてパニックになっていただろう。でも、日本人は、そんなことはなかった。素晴らしい」


ところが、数日後、彼は戸惑(とまど)った顔をして僕に言いました。


「今日、ベビーカーを抱えた女性が、駅の階段を上がろうとしていた。彼女は、ふうふう言いながら、ベビーカーを抱えていた。信じられない。私の国なら、すぐに彼女を助けて、ベビーカーを代わりに持ってあげるだろう。どうして日本人は彼女を助けないのか?日本人は優しい人たちじゃなかったのか?」

 

どうして助けないのか、日本人のあなたなら、その理由は分るでしょう。
日本人は冷たいからか?違いますよね。


ベビーカーを抱えている女性は、あなたにとって「社会」に生きる人だからですよね。


つまり、あなたと関係ない人だから、あなたは手を貸さないのです。いえ、貸せないと言ってもいいです。他人には声をかけにくいのです。
もし、その女性が、あなたの知っている人なら、あなたは間違いなく、すぐに助けたでしょう。


冷たいとか冷たくないとか、関係ないのです。


私たち日本人は、自分と関係のある「世間」の人達とは簡単に交流するけれど、自分と関係のない「社会」の人達とは、なるべく関わらないようにしているのです。


というか、より正確にいえば、関わり方が分からないのです。

 

この本を読んでいるあなたの周りには、「世間」と「社会」という2種類の世界があるのです。
あなたはふだん、学校や塾、近所の知り合いの人達という「世間」に生きているはずです。そして、道や駅やお店で会った「社会」に生きる知らない人と長く深く話し込む機会は、あまりないと思います。

それが、平均的な日本人です。

 

あなたの周りの大人2人が

「お出かけですか?」

「ええ、ちょっとそこまで」という会話をしているのを聞いたことがありますか?

こういう会話が「世間話」です。

この2人は、お互いが同じ「世間」にいることを確認しているのです。

「あなたと私は、同じ『世間』のメンバーなんだ」という確認です。

実際、この会話は、「社会」の人とはしません。

知らない人に向かって「お出かけですか?」とは聞きませんし、知らない人に向かって「ええ、ちょっとそこまで」とは返さないのです。

学校でもクラブ活動でも、「あいさつ」をしようと盛んに言うのは、同じ「世間」のメンバーだという確認をしたいからです。

日本人は「世間話」は得意です。

でもこれからは、「社会話」(注:鴻上さんがつくった造語)もできるようになるといいなと僕は思っています。

例えば、毎日、ジョギングして、すれ違う人と「こんにちはー」というのは「社会話」です。

犬の散歩をしていて、別の飼い主さんとお互いの犬の話をするのも「社会話」です。

図書館で知らない人と、「勉強は大変だなあ」と言いあうのも「社会話」です。

こういう会話が「世間」に生き苦しくなっているあなたの心を自由にするのです。

 

そうは言っても、「世間」なんてピンと来ないなあと、あなたは思いましたか?

自分がどれぐらい「世間」に生きているか、簡単にテストできる方法があります。
友達から「最近、おまえ、評判悪いよ」と言われたと想像してください。
あなたは思わず、「誰が言ってるの?」と聞きます。すると、友達は、顔をしかめながら「みんな言ってるよ」と答えるのです。
どうですか?ドキッとしますか?
まったく何も感じない、という人は少ないんじゃないでしょうか。

 

冷静に考えれば、「みんな言ってる」というのはおかしいのです。


クラス35人だとして、あなたを除いた34人全員があなたの悪口を言うはずがないのです。

たった一人をクラス全員がまとまっていじめる場合でも、全員が悪口を言うことはありません。必ず、黙っている人がいるはずです。そういう人は、みんなに従っていじめているふりをしながら、じっと黙っているのです。

 

クラブ活動で、メンバーが20人いたとして、あなたを除いた19人全員があなたの悪口を言うはずがないのです。
塾のいつものメンバーが10人だとして、あなたを除いた9人全員があなたの悪口を言うはずがないのです。

 

ですから「みんな言っているよ」というのはおかしいのです。


でも、私たちは、友達から「みんな、あんたの悪口を言っているよ」と言われると、ドキッとしてしまうのです。

それは、私たちが「世間」に生きている証拠です。

 

「クラスのみんなが言っているよ」と言われてドキッとしない場合でも、「いつもの仲間がみんな言ってるよ」と言われたら、ドキッとするかもしれません。
その場合は、クラスではなく「いつもの仲間」「仲良しグループ」が「世間」ということになります。

お互いが助け合い、強くつながっている集団が「世間」なのです。

思い入れのないグループ、好きでも無い集団、関心のない人達だと、「あなたの悪口を言っている」と言われても、あんまりチクッとしません。


その場合は、その集団は、あなたにとって「世間」ではありません。あなたは、その集団の掟(ルール)に従う必要もないし、従うつもりもないでしょう。いつやめてもいいと思っているはずです。

 

逆に、大切な人たち、大好きなグループ、ちゃんと所属している集団だと、チクッではなく、ドキッとするでしょう。
それは、あなたにとって「世間」です。


「世間」に生きることは、安心することですが、同時にいろんな掟(ルール)に縛られることなのです。

 

大切なことは、今現在、「世間」に属していない人も、「世間」という考え方・感じ方が日本人として残っているということです。
いつも一人ぼっちの人でも、知っている人には話しかけやすく、知らない人たちには気軽に声をかけられないでしょう。


「世間」に属する人たちを親しく感じ、「社会」に属する人たちには距離を感じるということです。

 

外国には「世間」はない

ほとんどの外国は「社会」しかありません。
つまり、自分が知っている人たちと知らない人たちを分けないのです。
知らない者同士が会話をすることが当たり前の「社会」に生きているのです。

 

いろんな国に行き、いろんな風景を見て、いろんな文化を見ることは、自分が生きている国や街、文化を相対的に見ることに役立ちます。
「相対的」というのは、自分の生きている状況が唯一、絶対ではないと分かるということです。

 

自分の今の状況はたったひとつの正解ではないんだという考えは、息苦しさから私たちを救ってくれます。


「多様な視点や価値観は心を自由にする」ということが「相対的に考える」ということです。

 

私たちは、苦しくなると、モノの見方が狭くなってきます。
「もうこの解決方法しかない」とか、「これをやるしかない」「他にどうしようもない」と思い込みがちになります。

 

そういう時、他の文化を知っていれば、いろんな考え方、見方ができるのです。

それは、まさに「心を自由」にします。

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鴻上尚史さんは、グループの仲間から友達扱いされてない女子高生から相談を受けたそうです。

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5人の仲良しグループで、授業の移動もランチも、いつもみんな一緒で、放課後にケーキ食べ放題に行ったり、夏休みには海に行ったりもしています。


でも、彼女はグループの中で「自分はいてもいなくてもいい感じ」と思っています。


遊びの決め事は相談なしに決まっていることが多いし、4人のうち誰かが話し始めても、自分の方を向いて話してくれることはほとんどないのです。

 

カフェに入っても、いつも端っこのはみ出る席に座ることになります。一度、真ん中の席に座ったら「奥につめて」と言われました。

 

グループの最下層にいると感じます。そして、みんな、私のことを本当の友達だと思ってない、と彼女は感じていたのです。

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鴻上さんは彼女に、こうアドバイスしました。

 

「本当の友達とは思ってくれない人達といつも一緒にいる」ことと「一人でお昼を食べたり、教室を移動する」ことの、どっちがイヤですか?

もちろん、どっちもイヤです。でも、どっちが【より】イヤですか。

焦(あせ)る必要はありません。じっくり考えて下さい。

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鴻上さんは中学時代、どっちがイヤかを考えて「一人のみじめさ」を選びました。「友達じゃないのに、友達のふりをする」ことが本当にイヤだったからです。

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そして、しばらくすると、同じように「友達のふりをするのがイヤだ」と思って「一人」を選んだ人がいることに気付きました。

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そして、その人と話し始めました。そして、本当に友達になりました。

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「一人のみじめさを選ぶ」ということは、「世間」から外れるということです。

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でも、大丈夫。「世間」から外れたからと言って、あなたは死刑になるわけではありません。

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もちろん、さびしいです。このさびしさがイヤで「世間」を選ぶ人もいるでしょう。

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では、そのさびしさをまぎらわす方法を考えましょう。

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さびしさが少しでも減れば「世間」から抜け出しやすくなるはずです。

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モーレツなサラリーマンが、定年退職した後、ヌケガラのようになることがあります。それは、会社が、たったひとつの「世間」だったからです。

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もし、このサラリーマンが、会社だけでなく、例えば、ふだんから地域の草野球のメンバーとして活動していたり、地域のボランティアサークルで活動していたら、会社をやめた後もやることがあるのでヌケガラにならなくてすんだと思います。

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鴻上さんに相談した、女子高生も、たったひとつの「世間」にしか所属していないから苦しんだのです。

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でももし、彼女が、週に一回、ダンス教室に通っていて、そこにも友達がいたら「最下層に扱われているグループ」から抜けるのはもっと簡単だったと思います。

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たったひとつの「世間」しかないから、頼ってしまうのです。苦しいことがあっても、抜けられないと思ってしまうのです。

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ダンス教室だけではなく、塾にも週1で通っていて、そこにも「世間」がある、なんて場合は、より彼女は自由になるでしょう。

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たったひとつの「世間」だけでなく、複数の「世間」に所属すること。
いつも一緒にいるグループだけではなく、たまに会う人達との関係も作っておくこと。

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それが、あなたの生き苦しさを救うことになる、というのが、鴻上さんのアドバイスです。

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これだけでは、私たちの声優ワークショップの勧誘という意味だけにもなりかねませんので、わたし個人の「生き苦しさからラクになる」方法も書いときます。

 

わたしの方法は、図書館通いです。

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毎日、本ばかり読んでます。演劇の本はもちろん、歴史、物理、社会学など、ジャンルは決めないで、「面白そうだな」と思った本を片っ端から読んでます。

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そうすると当然、昨日より知識は増えますよね。

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それが私には楽しいんです。「昨日は知らなかったことが、今日はわかる」と成長が実感できることが、私には合ってるみたいですね。

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それが私の「自分を生き苦しさから救う」方法です。

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あなたも、あなたに合った「生き苦しさからラクになる」方法が見つかることを心より願っております。

 

参考文献

「空気」を読んでも従わない 岩波ジュニア新書

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人間社会とルール

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「AIが神になる?」――なりません。「AIが人類を滅ぼす?」――滅ぼしません。「シンギュラリティが到来する?」――到来しません。

 

AIは神に代わって人類にユートピアをもたらすことはないし、その能力が人智を超えて人類を滅ぼしたりすることもありません。

 

AIやAIを搭載したロボットが人間の仕事をすべて肩代わりするという未来はやって来ません。

 

それは、数学者なら誰にでもわかるはずのことです。

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【内容】

AIはコンピューターであり、コンピューターは計算機であり、計算機は計算しかできない。

 

それを知っていれば、ロボットが人間の仕事をすべて引き受けてくれたり、人工知能が意志を持ち、自己生存のために人類を攻撃したりするといった考えが妄想にすぎないことは明らかです。

 

AIがコンピューター上で実現されるソフトウェアである限り、人間の知的活動のすべてが数式で表現できなければ、AIが人間に取って代わることはありません。

 

AIに神様になってほしいと思う人たちには残念なことかもしれませんが、今の数学にはその能力はないのです。

 

コンピューターの速さや、アルゴリズムの改善の問題ではなく、大本の数学の限界なのです。だから、AIは神にも征服者にもなりません。シンギュラリティ*1も来ません。

頁001-002

 

コンピューターはすべて数学でできています。
AIは単なるソフトウェアですから、やはり数学だけでできています。数学さえわかっていれば、AIに何ができるか、そして何ができないはずかは、ある程度想像がつくのです。
頁052

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この本の著者であり「東ロボくんプロジェクト」*2の責任者、新井紀子氏は

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コンピューターは、あくまで計算機。だからルール通りに行われる将棋、チェスなど「計算できる」分野なら、AIは人間を超える。

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ですが人間社会はルール通りにはいきません計算できないのが人間社会。だからシンギュラリティは起こらない。

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これは、ものすごいスパコンが登場しても、量子コンピューター(次世代型コンピューター)が実用化されても、ディープラーニングを徹底してもムリだと、新井氏は述べています。

 

人間の社会は、ルール通り、計算通りにいかないのf:id:seiyukenkyujo:20190828202347g:plain

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「法律の世界」で考えてみましょう。

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裁判では、一審判決に納得できなければ控訴して最高裁まで争うことは、ふつうです。

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そして同じ裁判なのに、一審、二審、最高裁判決が違ってくるなんてこともよくあります。

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「同じ法律(ルール)の下で裁判をしているのに、有罪・無罪の判決が変わり、まったく逆の結果になる」・・・このような人間社会はAIには理解不能*3なんですね。

 

f:id:seiyukenkyujo:20190911174913g:plain将棋の世界でこんなことはありません。

マチュアがニ歩*4をやったらアウトだけど、プロ棋士の羽生さんや藤井 聡太くんならニ歩はOK!大丈夫で~す💛なんてことはありませんよね。

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いわれてみれば将棋やチェスのルールは、解釈や状況次第で変わったりしませんね。

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そういった計算できない・数値化できない人間の社会を、計算機であるAIが理解するのは永遠にムリ、というのがこの本の内容でした。*5

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この本を読んで拡大解釈した結果、思い浮かんだのが、ウルトラセブン「狙われた街」です。

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【ちゃぶ台シーンのメトロン星人のセリフ】

我々は人類が互いにルールを守り、信頼しあって生きていることに目をつけたのだ。
地球を壊滅させるのに暴力をふるう必要はない。人間同士の信頼感をなくせばいい。
人間たちは互いに敵視し傷つけあい、やがて自滅していく。どうだ?いい考えだろう。 

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【ラストのナレーション】

メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです。え、何故ですって?我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから・・・

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これは昨日のブログで紹介した

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「どうして争うことが必要なのか。憎しみの渦、嫉妬の渦、欲望の渦・・・。こんなどろどろした感情の中で人間は生きているのか」と悩む、人魚姫の思いと通じるものがありますね。【挿絵は、アーサー・ラッカム「ウンディーネ」より】

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そもそも人間がルールを守って信頼しあって生きていたら、戦争なんて起こりません。いい世の中になってほしいですね。それでは、また。f:id:seiyukenkyujo:20190822184423g:plain

参考文献

AIvs.教科書が読めない子どもたち 東洋経済新報社

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P.S.

「真の意味でのAI」とは、人間と同じような知能を持ったAIのことでした。ただし、AIは計算機ですから、数式つまり数学の言葉に置き換えることのできないことは計算できません。

 

では、私たちの知能の営みは、すべて論理と確率、統計に置き換えることができるでしょうか。残念ですが、そうはならないでしょう。


数学が発見した、論理、確率、統計には決定的に欠けていることがあります。それは「意味」を記述する方法がないということです。

 

数学は基本的に形式として表現されたものに関する学問ですから、意味としては「真・偽」の2つしかありません。「ソクラテスは人である。人は皆死ぬ。よって、ソクラテスも死ぬ」のようなことしか演繹(えんえき)できないし、意味はわからないというより表現できないのです。


数学は、論理的に言えること、確率的に言えること、統計的に言えることは、実に美しく表現することができますが、それ以外のことは表現できません。人間なら簡単に理解できる、「私はあなたが好きだ」と「私はカレーライスが好きだ」との本質的な意味の違いも、数学で表現するには非常に高いハードルがあります。

 これが、東ロボくんの成績が伸び悩んでいる根本的な原因だと言えるでしょう。
頁118

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ただ、AIは東京大学は合格できないが、明治大学青山学院大学立教大学中央大学、法政大学、関西大学関西学院大学同志社大学立命館大学には合格できるレベルだそうじゃ。

安心してはおられんの。 

*1:シンギュラリティ(技術的特異点)とは
人工知能 (AI) が加速度的に進化を遂(と)げ、人間の知能を超えてしまい、人間を支配するのではないかという脅威論。2045年問題。

*2:人工知能(AI)を東京大学に合格させようというプロジェクト

*3:エキスパートシステム


1980年代にAI研究は新たな時代に入ります。第2次AIブームの到来です。
どんな問題でも解ける万能型のAIではなく、ある問題に特化したAIを作ろうとしたのです。

たとえば、コンピューターに法律の知識を学習させた上で、あらかじめ決めておいたルールの下で推論と探索を行い、たとえば弁護士のようなその分野のエキスパートのように振る舞うことができるシステムです。

けれど、エキスパートシステムはすぐに壁にぶつかります。

少し考えればわかることですが、たとえば、法律家は法律や判例だけの知識で仕事をしているわけではありません。
法律相談にのったり裁判を闘ったりするときには法律を包みこんでいる社会の規範や常識、あるいは人間の感情といったものを総合的に判断して最善策を考えています。

エキスパートシステムには、その常識とか人の感情についての知識が難問でした。

法律や判例は詰め込むことができても、常識や、さまざまな状況で喚起される人の感情といったものをコンピューターに学習させるのは至難の業だったのです。

*4:二歩(にふ)とは

成っていない歩兵を2枚同じ縦の列(筋)に配置することはできないという、将棋の禁じ手である

*5:東日本大震災のときのニュースなんですが…

中学生くらいの男の子たちが、こわれた自動販売機からジュースを大量に取り出していたんだそうです。

「なんてひどい子どもたちだ」と思って後をつけたところ、その子たちは避難場所まで移動できない孤立した被災者たちにジュースをくばっていたんだそうです。

現在では災害発生などの緊急時は自販機の飲み物を無償で提供するという企業もありますが、このような出来事もAIは判断することは難しいでしょうね。

現代音楽と演技の関連性

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声優演技研究所のブログには、【地球温暖化】【人類進化の謎】【戦争反対!】など「演技と関係あるの?」と思える記述がたくさんあります。そこで… 

f:id:seiyukenkyujo:20190913102140g:plain現代音楽の概念とは

現代音楽の定義はいろいろありますが、そのなかの1つに「世の中は音楽であふれている」という考え方があります。

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つまり

小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、草原をわたる風の音、潮騒<波の音>など、自然にあふれる音すべてが音楽だ、という概念なんですね。

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ピアノやバイオリンが奏(かな)でる旋律(せんりつ)だけが音楽ではない、という考えはそのまま演劇にもあてはまると思います。

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映画やアニメ、舞台などを見て演技の勉強をするのはもちろんのこと、もっと視野を広くして、世の中をいろいろ知ることで成長してまいりましょう。

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現代音楽には、「音のまったくしない静寂の世界も音楽だ」という「4分33秒」と呼ばれる無音の作品があることはけっこう知られてますね。

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そんなことを話しながら、本日は「オンディーヌ」第九場のレッスンを行いました。

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この、侍従とオンディーヌ【第九場】を演じるヒントは「本当は恐ろしいグリム童話Ⅱ」の『人魚姫』にありました。抜粋させていただきます。

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難しい礼儀作法や言葉使いのレッスン。

たとえば歩き方からして、貴婦人はまるで台車に乗った人形が見えない糸ですーっと引っぱられるように、上体をほとんど動かさず、せまい歩幅で一直線に歩かねばならない。

 

しかも途中で人に出会うと、相手の出自に応じて、それぞれふさわしい挨拶をせねばならない。たとえば眉をちょっと動かしたり、肩を少し振ったり、深々とお辞儀をしたりと、相手の身分によってさまざまに使い分けねばならないのである。

 

そして宮廷で暮らしていくためには、そこの無数の貴族や貴婦人たちの身分肩書はもちろん、どこの家系に生まれ、誰と結婚したか、いつ爵位を与えられてどこに領地を持っているか、親族にどんな人がいるかなどを、全部知っていなければならない。

 

人魚姫は頭がどうかなってしまいそうだったが、これだけではすまなかった。フランス語やラテン語ギリシア語のレッスンも待っていた。海の底ではたった一つの言語で十分なのに、どうして人間にはこんなにたくさんの言語が必要なのだろう。

 

そして戦いにつぐ戦いで、累々たる死体の山を踏み越えて歩んできた、血の色に染め上げられた人間たちの歴史・・・。どうしてこんなに多くの国に分かれ、互いに領地や富を賭けて争うことが必要なのか。憎しみの渦、嫉妬の渦、欲望の渦・・・。こんなどろどろした感情の中で人間は生きているのか。そう思うと人魚姫は、思わず目をそむけたくなった。

 

人魚姫は、この上なく自由な娘だった。その心も無垢なままだった。嘘もつけないし、お世辞も言えない。

 

しかしこんな人魚姫の態度は当然ながら、虚偽とおべっかに満ちた宮廷では、むしろ顰蹙(ひんしゅく)*1をかった。

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「オンディーヌ」と「人魚姫」

どちらも水の精の哀しい物語です。いろんな意味でよく似ています。演じるうえでお互いにヒントになる部分がたくさんありますね。

参考文献

本当は恐ろしいグリム童話Ⅱ KKベストセラーズ

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挿絵は、アーサー・ラッカム 「ウンディーネ」でした。

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【新入生募集中!】

18歳以上
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Voice actor laboratory 声優演技研究所

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*1:人から嫌(きら)われ、さげすまれること。
いやがられ軽蔑(けいべつ)されること。