ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

SF

銀河ヒッチハイク・ガイド

ドタバタSF「銀河ヒッチハイク・ガイド」で宇宙規模の道路工事によって地球が吹っ飛ばされる冒頭のシーン引用サイエンス・インポッシブル NHK出版 なんだか、おもしろそうですぅ。(「銀河ヒッチハイク・ガイド」は読んでないしDVDも観てません)

魔法と言葉とお金

充分に進歩したテクノロジーは、魔法と区別がつかない。アーサー・C・クラーク ※「2001年宇宙の旅」の原作者 何百年も昔の人をタイムマシンで現代につれてきたら、魔法の国だと思うだろうね。 魔法で考えていくと・・・ 言葉は、魔法の呪文のように、人の心…

生物時計がメチャクチャに

動物を温度や光の状態が変化しない場所に入れると、とたんに24時間リズムを失って、完全にめちゃくちゃなスケジュールで生活します。引用時間の分子生物学 講談社現代新書 生きものには、生物時計が体の中に備わっていますが、温度や光が変わらない部屋に入…

テレパシーといえば火田七瀬

他人の心を自由に読める正真正銘のテレパシー能力者なら、ウォール街の銀行家の心を読み取って世界一の金持ちになることも、ライバルを脅迫したり威圧したりして世界一の権力者になることも、簡単だ。 そして各国の安全を脅かす存在になるだろう。国家の最高…

カンビュセスの籤は怖い

藤子不二雄F先生の「カンビュセスの籤」は怖いからいいんだと思う。 誰も助けになんか来ないからいいんだと思う。 「宇宙人が助けに来てくれないなら、自分たちで何とかしようよ」というメッセージが、マンガには込められているんだと思います。 「カンビュ…

水で光のスピードが変わる?

ガラスや水の中で光が屈折するのは、透明で密度の高い媒質に入ると、光の速度が落ちるからだ。 完全な真空では光の速度はつねに一定だが、ガラスや水を通過する光は、何兆個もの原子のあいだを通過しなくてはならないので減速する。 じっさい、真空での屈折…

反物質とヤマトとテレサ

反物質は確かに実在する。 原子爆弾は、恐るべき威力でありながら、効率が約1パーセントにすぎない。 使用するウランのほんの一部しかエネルギーに変換されないのだ。 一方、反物質爆弾ができたら、質量の100パーセントがエネルギーに変わるので、核爆弾…

うそ発見器は最終兵器?

正真正銘の噓発見器は、ふつうの人付き合いをひどく厄介なものにするおそれがある。 ある程度の嘘は、「社会の潤滑油」として社会の歯車を回しつづける手助けとなるからだ。 上司や先輩や同僚、あるいは配偶者や恋人に対する誉め言葉がすべて嘘だとばれてし…

感情と演劇と人工知能

これは人工知能における「感情論」ですが、演劇にも役立つと思います。 サイエンス・インポッシブル 機械が感情をもつことはありえないと言う人もいる。 しかし、感情の分析を試みながら人工知能の研究に取り組む科学者は、別のイメージを描いている。 彼ら…

出発する前の地球に戻ってくる

藤子不二雄Fに「旅人還る」という作品があります。 脈動宇宙説により、宇宙船が出発した直後の地球に戻ってくる、というタイムトラベルのお話ですが、 この説もまさしくそうですね。 別のタイムマシンとして考えられるものには、回転(自転)する宇宙がかかわ…

宇宙エレベーター

SF作家のロバート・ハインラインがよく言っていたように、地球から高度160キロメートルまで到達できれば、太陽系のどこへ行くにも半分は過ぎたようなものだ。 というのも、どんな打ち上げでも、ロケットが最初の160キロメートルで地球の重力を振り切るのに…

念力と科学

念力を科学的に調べる場合、超能力をもつと主張する人に科学者がだまされやすいという問題がある。 科学者は、実験室で目にしたものを信じるように教え込まれている。 じっさい1982年、超心理学者たちが、特異な才能をもつと考えられたふたりの少年を調べる…

一本の指で重力に勝つ

重力と羽毛と一本の指 われわれの足を地面に縛りつけ、地球や恒星の崩壊を防ぎ、太陽系や銀河系をまとめている、目立たぬ力。 重力がなければ、われわれは地球の自転によって、時速1500キロ以上で宇宙へ投げ飛ばされてしまうだろう。 じっさい、羽毛を床へ引…

ヤンキース

噛みタバコをほおばりながら、ニヤリ笑って打者を斬る。スパーキー・ライルはショート・リリーフ専門の火消し職人ながら、77年大リーグ投手の最高栄誉賞「サイ・ヤング賞」を受賞した。 ヤンキースのけんか野球日記「ロッカールーム」裏表紙の解説より この…

幼年期の終り~巣立ち・旅立ち・ひとり立ち~

ある意味、昨日のブログの続きだよ。 幼年期の終り 幼年期の終りを、SFではなく〝現実のお話〟として解釈すると 子供が親を乗り越えていく、巣立ち・旅立ちのお話 だと思っています。 「パパってすごい。何でも知ってる」 と無条件に親を信じていた子供の…

平成ガメラと特撮と電柱・風景愛

昨日のブログの続きだよ。 ぼくが、電柱・電線・風景愛に目覚めるきっかけになった「平成ガメラ特撮映像」について書かれた雑誌記事を紹介させていただきます。 ガメラは自然光のもと撮影された映像が多い セット撮影で表現しにくい空気の厚み 特撮映画がき…

平成ガメラと電柱とチキさん

『荻上チキ・Session』で、電線・電柱愛が熱く語られておりました。 かくいう私も、電線や電柱の見える風景は大好きです。 www.youtube.com わたしが電線・電柱愛に目覚めたのは、平成ガメラ第一作「ガメラ大怪獣空中決戦」がきっかけでした。 ふだん見慣れ…

自分に潜む「なにか」に操られる感覚

目次 舞踊靴 川端康成 「人形つかい」との共通点 侵略SFの代表的名作 舞踊靴 川端康成 彼女は金色の舞踊靴を穿いて踊った。 そして、素足で穿く金色の舞踊靴に、彼女の足の脂汗(あぶらあせ)がしみこんだころであった。 舞台裏の階段を下りようとすると、子…

人形つかいとエヴァンゲリオン

ぼくの愛するメアリがあの人工子宮のなかで、生きてもいず死んでもいない状態のまま塩づけのイナゴのように泳いでいたと考えると、たまらなかった。 水族館の壁に目をやると、たまらなくなっていった。 ここもやはり透明壁になっていて、それを通して何かが…

同情された?懲(こ)りない2人

SF小説と純文学 1984年 動物農場 2001年宇宙の旅 幼年期の終り アルジャーノンに花束を アンドロイドは電気羊の夢を見るか? 侍女の物語 といったSF小説にくらべ、純文学は「本当のことが書いてあるんじゃないか…」と錯覚してしまう自分がいます…

ディストピアが現実となる日

我々は社会を改善できると考えたのです。 改善?と小さな声でわたしは言う。これが改善だなどとよくもまあ言えるものだ。 改善と言っても、必ずしも誰もがいい目を見るわけではないのです。損をする人も決まっているものなのです。 ディストピアとは、ユート…

続日本沈没

小松左京さん原作で「続日本沈没」の企画があったそうです。*1 キャッチコピーは「祖国を失った日本人は世界史から抹殺されるのか?」で、難民化した日本人の受難が描かれるという内容だったようです。 もしも自分たちが難民の立場になったら・・・。 残念な…

フランケンから戦争・法律・政府を考える

「フランケンシュタイン」は、怪物が出て来るだけの娯楽怪奇小説ではありません。けっこうすごいことが書いてあります。 原作者、メアリー・シェリーの教養の高さがうかがえますね。 フェリックスがサフィーを教えるのに使っていたのは、ヴォルネの『諸帝国…

フランケンから学ぶ教育論

生徒が「やる気」になってくれる言葉とは SF小説の古典「フランケンシュタイン」から抜粋させていただきます。 クレンペ教授の場合 クレンペ教授はわたしをじっと見つめて「本当かね?」と言いました。「本当にそんなくだらないことを学んできたというのか…

アンドロメダ病原体と、はやぶさ2

地球外生物 (未知の細菌) が宇宙探測機を経由して地球を汚染する可能性。 再突入で燃えつきてしまう宇宙機は問題ないとしても、“生きた”帰還のほう——有人飛行や、スクープ衛星のような探測機——は、話がまったくべつである。 この場合は、汚染の危険がきわめ…

カンビュセスの籤

「カンビュセスの籤(くじ)」について生徒といろいろ話し合ってます。 終末戦争で人類のほとんどが滅んでしまった世界 人類は地球外文明へ向けてSOSを発信しますが・・・というお話です。 コロナで世界中が大変だけど、世界の国や人びとはおたがいに助け合…

小松左京「くだんのはは」

戦時中、僕の家は阪神間の芦屋(あしや)で焼けた。昭和20年の6月、暑い日の正午頃の空襲だった。 「くだんのはは」は、そのタイトルから靖国神社を連想させますが、人と牛と書いて「件(くだん)」と読む【もののけ、妖怪】の母の意味です。 先月10日のブログ…

ブレードランナーとギャラクティカ

合成記憶 (ニセモノの記憶) 「三人のテストの結果がどう出るかな?」とリック。 ガーランドはいった。「あのレッシュめ、お話にならんまぬけだ」 「自分の正体を知らない?」 「知るものか。疑念さえ持っていない。全然そんなことは考えてもいないんだ。われ…

3日後に死ぬ件(くだん)

ある朝、グレゴール・ザムザがなにか胸騒ぎのする夢からさめると、ベッドのなかの自分が一匹のばかでかい毒虫に変ってしまっているのに気がついた。 ~「変身」岩波文庫より~ カフカの「変身」では、主人公がなぜ毒虫になったのかは、まったくの「謎」です…

ブレードランナー 人種差別が根底に?

勇者警察ジェイデッカーとの関連性 「ブレードランナー」の原作本です。 「アンドロイドは人間か」がテーマのSF映画ですが、これを深掘りしていくと「人種差別」に突き当たります。 「黒人は人間か」*1 「ユダヤ人は」*2 「ヒスパニックは」*3 「アジア人…