ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

川端康成

幻想文学と心霊ブーム

大正文学の特色のひとつは、明治期の自然主義文学 (リアリズム小説) と違って幻想文学、今日でいうオカルト・ファンタジー小説への関心が高まったことがあります。 そして川端康成も幻想文学や恋愛怪談を書いているんですね。 それは、このような時代背景が…

ヒロインが捨て子だったら…

昭和の少女漫画のイメージ おまえは橋の下でひろわれたんだヨ! きっと私は捨て子だったのよ。本当は王女様にちがいないわ。 昔なつかし少女漫画の王道パターンですが・・・「もしも美しいヒロインが捨て子だったら?」というお話が川端康成の「古都」です。…

薔薇の幽霊 と 薔薇の家

少女向けに書かれた川端康成の、心温まる作品を紹介します。 薔薇の幽霊 (昭和二年発表) 山あいの村に一軒だけある借家「薔薇(バラ)の家」には幽霊が出るんです。 でも悪い幽霊ではありません。 心優しい幽霊さんは、薔薇の家に住んでくれた人が気持ちよく暮…

読解力アップの入門書

川端康成「学校の花」は、可憐(かれん)で美しい旅芸人の少女、小夜子にほのかな恋心を抱く男の子のお話や、女の子どうしの友情や、血のつながらない母と子の愛と葛藤を描いた、少年少女向けの心温まる作品です。 学校の花 「この間、僕、役者の町廻(まちまわ…

鵜と生産者の姿と、プロレタリア文学

時代の祝福 川端康成 篝火(かがりび)を見て古めかしい抒情詩を歌うようなことは、私達文学者の間では時代後れであるばかりではなく、時代の良心に背くものとされています。 篝火を見るよりも鵜(う)を見よであります。 けなげに早瀬へ潜って鮎(あゆ)を捕える…

犯罪と屋根と壁の法則

時代の祝福 川端康成 ——私は先年の東京大地震の直ぐ後で浅草の小学校の屋上庭園へ登ってみたことがありました。 鉄筋コンクリイトの四階建でしたが、ちょうど私の傍(そば)に巡査が一人立っていて、まだぶすぶす煙が立っている見渡す限りの焼野ヶ原を見晴しな…

機動戦士ガンダム・シャアのモデルとなった人物

川端康成「Oasis of Death ロオド・ダンセニイ」に、第一次世界大戦ドイツ軍エースパイロット マンフレート・フォン・リヒトホーフェンについての記述がありました。 リヒトホーフェンは、ガンダムのシャアと同じように自分の搭乗する戦闘機を赤く染めてい…

演技のヒントと川端文学

夜のさいころ 川端康成 気持ちを仄(ほの)めかすのが文学の特徴 察(さっ)してください。 恥ずかしくて口には出せません。だからお願いですから私の気持ちを察してください。 そんな乙女心を、どのように演技で表現するか。いろいろ考えながらお読みください。…

ドロドロを予感させる川端文学

母の初恋 川端康成 彼女があっけなくほかの男と結婚してしまったわけは、結局、佐山が民子のからだをうばわなかったからだという原因に突きあたった。 佐山が珠(たま)のように大事にし過ぎていたものを、はたの男が土足で踏み砕いたまでのことである。娘の肉…

美しさと哀しみと 川端康成

あの家庭を破壊してやりたいんです。先生の復讐のためですわ。 川端康成の小説では「古都」が最高だと思ってましたが・・・ぐいぐい作品世界にひき込まれていく自分を感じてとまどいました。 川端文学は「眠れる美女」がいちばん妖(あや)しいと思ってたけど…

伊豆の踊子と処女作の祟りと「ちよ」

処女作の祟り 川端康成 一高の「校友会雑誌」に「ちよ」という小説を出した。これが僕の処女作である。 *1 川端康成の処女作「ちよ」(1919年6月)に、「伊豆の踊子」(1926年1月-2月)の草稿ともとれる文章があります。 「ちよ」川端康成 その金で、丁度一身上…

伊豆の踊子と処女作の祟りと

ストーカー 川端康成の「みずうみ」はストーカーが主人公なんだよ。変態小説ですぅ。 では、なぜ川端康成は、そのような小説を書いたのでしょうか 処女作の祟り 川端康成 一高の「校友会雑誌」に「ちよ」という小説を出した。これが僕の処女作である。 その…

【✖】パクる方法【◎】オマージュ指南

みずうみ 川端康成 「なに?一週間に二人も男がつけて来るのか。」 宮子は有田老人に手枕させながらうなずいた。 「魔性(ましょう)だねえ。」と有田老人はしばらくしてつぶやいた。 「魔性の女かねえ。そんなにいろんな男がつけて来て、自分がこわくならない…

妖(あや)しい川端文学 雪国

雪国 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。 向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。雪の冷気が流れこんだ。娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、 「駅長さあん、駅長さ…

妖(あや)しい川端文学!

「片腕」川端康成 「片腕を一晩お貸ししてもいいわ。」と娘は言った。そして右腕を肩からはずすと、それを左手に持って私の膝(ひざ)においた。 「ありがとう。」と私は膝を見た。娘の右腕のあたたかさが膝に伝わった。 「そうだわ。肘(ひじ)や指の関節がまが…

人類はスケベだから繁栄した?

うすうす気づいていたけど、なんで人類がここまで繁栄したのか。 それはスケベだったからピ――――!!! 最初にことわっときますが この本は、大学の自然人類学のテキスト【東京大学出版会】としてまとめられた本で、決してヘンな本ではありません。 今年にな…