芥川龍之介
生徒に勧(すす)められて読んでみました。 芋粥(いもがゆ) 芥川龍之介 平安朝という遠い昔、摂政藤原基経(せっしょうふじわらもとつね)に仕(つか)えている侍の中に、某(なにがし)という五位(ごい)がありました。 気が小さくて臆病な五位は、仲間だけでなく子…
これは或精神病院の患者、——第二十三號が誰にでもしゃべる話である。 河童 芥川龍之介 職工の解雇されるのも四五万匹を下らないそうです。 その癖(くせ)まだこの国では毎朝新聞を読んでいても、一度も罷業(ひぎょう)という字に出会いません。 僕はこれを妙に…
芥川龍之介「河童」によると、河童(かっぱ)の世界では、雄(オス)の河童は、雌(メス)の河童にモテモテで、追いかけまわされて大変なんだそうです。 河童 芥川龍之介 河童の恋愛は我々人間の恋愛とは余程(よほど)趣(おもむき)を異(こと)にしています。 雌(メス…
妙な話 芥川龍之介 千枝子の夫は第一次世界大戦中、地中海方面へ派遣された将校でした。 千枝子は結婚後まだ半年もしないうちに夫と別れてしまい、一週間に一度は必ず来ていた夫の手紙もぱったり来なくなってしまったのです。 ちょうどその時分のこと、千枝…