ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

読解力

迷信とメソッド演技

黒猫が道を横切る 恋人の写真たてがたおれる 時代劇などで下駄の鼻緒が切れる、etc. これらはすべて迷信です。 しかしアニメや映画の登場人物たちは、これらを不吉な前ぶれと受け止め、ストーリーも不吉な方向に進んでいく場合も少なくありません。 あなたは…

怖い人の演じ方

大ざっぱに分けると2種類あるよ。 1.「おれは怖いんだぞオーラ」を積極的に周囲に発散しているタイプ。 アニメなどに出てくる、不良グループやチンピラなどは、このタイプが多いですね。 2.身体がデカい、声が太い、顔がいかつい、など、本人に怖がらせ…

かわいがる と お友達でいましょう❤

「かわいがる」の場合 「お友達で…」の場合 好きです。つきあってください。 お友達でいましょう。【たてまえ】 あんたなんかキライよ。【本音】 文章や言葉を読み解こう 本音ばかりだと人間関係もギスギスしてしまうことがあります。だからこそ人は、言葉を…

「河童」を風刺と演劇的な視点で

これは或精神病院の患者、——第二十三號が誰にでもしゃべる話である。 河童 芥川龍之介 職工の解雇されるのも四五万匹を下らないそうです。 その癖(くせ)まだこの国では毎朝新聞を読んでいても、一度も罷業(ひぎょう)という字に出会いません。 僕はこれを妙に…

パンダ外交

日本で生まれたパンダは、なぜ中国に返還されてしまうのか 視点を変えて考えてみましょう。 人間の視点 「日本で生まれたんだから、ずっと日本にいてほしい」この気持ちはよくわかります。わたしも気持ちは同じです。 パンダの視点 「婚活」 絶滅が危惧され…

演技の深掘り、ゆきおんな

昨日のブログの続きだよ。 お雪の「何を思いだす…」を考える 雪女のことを夫がしゃべるのではないかと気づいたとしても 「ついにしゃべる気になったようね・・・長いこと待ったかいがあった」 と怖い感じで演じるのではなく 「やめて、お願いだからその先は…

ストーカーのお話

前回のブログでちょっとだけ触れた「人間のなか」についての考察です。 人間のなか 川端康成 「人間のなか」はストーカーの話であり不倫の話です。 しかもストーカー行為を働くのは、女性である桃代です。 川端文学には、「みずうみ」(←完全なストーカー小説…

行動の観察と読解とスパイ小説

台本を読み解くには行動を観察しよう 2020年8月6日のブログより 台本に書かれた登場人物は、いろんな言葉(セリフ)をしゃべります。その言葉は本当のことだったり、あるいは完全なウソだったりと、さまざまです。 その言葉がウソか本当か見抜くには、登場人…

丙午(ひのえうま)の娘は魅力的💗

南方の火 川端康成 「午(うま)が祟(たた)っていたんですわね。」 自分が丙午(ひのえうま)生まれのことを思い出しているのである。 「丙は陽火なり。午は南方の火なり。」と「本朝俚諺(りげん)」に出ている。火に火が重なるから激し過ぎるというのだ。 弓子は…

深層心理とマンガ

昨日のブログで紹介した、村上春樹さんの言葉 地下1階からは浅い物語しか生まれない。そのさらに下に闇(やみ)の深い部屋があって、そこにこそ本当の人間のドラマがある。 魂に響く物語を紡ぐには、この闇(やみ)に入り、正気で出てこないといけない。 「ドグ…

ポケモンとフランケンの関連性

「劇場版ポケモン『ミュウツーの逆襲』は、小説『フランケンシュタイン』を彷彿(ほうふつ)させます」 生徒から、そのような指摘を受けました。 ちょうどテレビで放送されるタイミングでしたので見てみることにしました。 映画が始まってすぐ、人間の手によっ…

ロッキー

酒場の常連客が狂喜した理由を考える 「ロッキー (第1作) 」(1976年) の舞台となったフィラデルフィアの街には、画面のいたるところにゴミが散乱していました。 ゴミの収集は行政の仕事です。それが滞(とどこお)っているということは財源不足が考えられます…

読解力アップの入門書

川端康成「学校の花」は、可憐(かれん)で美しい旅芸人の少女、小夜子にほのかな恋心を抱く男の子のお話や、女の子どうしの友情や、血のつながらない母と子の愛と葛藤を描いた、少年少女向けの心温まる作品です。 学校の花 「この間、僕、役者の町廻(まちまわ…

文章の「謎」を読み解こう

登場人物の気持ちを、はっきりと示さずに仄(ほの)めかすのが文学の特徴です。 だからこそ【誤読】読み間違いがおきるんです。 論文と小説は、文章の書き方が違う 化学や物理学の【論文】は「誰が読んでも答えはひとつ」になるよう文章を書かねばなりません。…

演技のヒントと川端文学

夜のさいころ 川端康成 気持ちを仄(ほの)めかすのが文学の特徴 察(さっ)してください。 恥ずかしくて口には出せません。だからお願いですから私の気持ちを察してください。 そんな乙女心を、どのように演技で表現するか。いろいろ考えながらお読みください。…

ドロドロを予感させる川端文学

母の初恋 川端康成 彼女があっけなくほかの男と結婚してしまったわけは、結局、佐山が民子のからだをうばわなかったからだという原因に突きあたった。 佐山が珠(たま)のように大事にし過ぎていたものを、はたの男が土足で踏み砕いたまでのことである。娘の肉…

「裸の王様」その後は?

裸の王様 「なんにも着てやしない」一人の子供が言いました。 「なんにも着ていらっしゃらない!」とうとうしまいに、ひとり残らずこう叫びました。 これには皇帝もお困りになりました。 けれども、「いまさら行列をやめるわけにはいかんわい。」とお考えに…

カフカの「変身」を解釈する

ある朝、グレゴール・ザムザが夢からさめると、ベッドのなかの自分が一匹のばかでかい毒虫に変って 重い病気にかかっているのに気がついた。 これは『荻上チキ・Session-22』で特集された、「食べることと出すこと」~潰瘍性大腸炎闘病記~の著者、頭木弘樹(…

ブレードランナー 人種差別が根底に?

勇者警察ジェイデッカーとの関連性 「ブレードランナー」の原作本です。 「アンドロイドは人間か」がテーマのSF映画ですが、これを深掘りしていくと「人種差別」に突き当たります。 「黒人は人間か」*1 「ユダヤ人は」*2 「ヒスパニックは」*3 「アジア人…

8月と戦争と読解力UPのヒント

8月は「戦争について語る月…」というイメージが私にはあります。 小説やエッセイから心に残った言葉たちを紹介させていただきます。 アメリカひじき 野坂昭如 羽田からの高速道路をつっぱしりながら、幾度となく「どうです、日本はかわったでしょう」誇りた…

間違った価値観を悪役に語らせると【名言に】どうすれば?

その後を観察する 「主人公の乗り越えるべき間違った価値観を悪役にセリフで語らせると、なぜかそれが名言扱いされて読者に支持されてしまう」問題について そのセリフを語った登場人物の「その後」を見よう 失敗して破滅したり、ひどい場合は死んじゃったり…

台本の読み解きは、どうやるの?

本音を見抜け! ナチスドイツ・ヒトラーの魔の手から逃れた劇作家ブレヒトが最終的な亡命先に選んだのは、ブレヒトの大きらいなアメリカでした。 ブレヒトは、ヒトラーが政権を獲得し、突撃隊が公然と暴力を使いだした「国会放火事件」の翌日、1933年2…

マッチ売りの少女の真実

質問メール 他の声優養成所に通っている者です。 今日、演技のレッスンがありました。 今はマッチ売りの少女をやってます。 実は感情のこもった演技が出来なくてレッスンで何度か感情入れたんですが、先生に「感情がはいってないよ」と言われてしまいました。…

台詞の答えは別のページに?

昨日のブログの補足だよ。 ベルタの台詞 このセリフを「わたしにはハンスの出世のサポートができる力があると思う」と昨日のブログで解説しました。 なぜそのような解釈が成り立つのか 実はこのセリフだけではわかりません。 この解釈の根拠は、オンディーヌ…

ベルタの長ゼリフを読み解く

昨日、YouTube動画で公開した、ベルタの長ゼリフですが、抽象的すぎて、きちんと読み解いて意味を理解しないと、どう演じていいかわかりません。 なので解説します。 わたしの心の中を知りたいですか? ハンスなら私の気持ちを知っていると思っていました。 …

グリーン・レクイエムとプラトニック・ラブ

グリーン・レクイエム 朗読レッスン プラトン的に文章を読み解く 「グリーン・レクイエムの、この文章は、プラトン的に解釈しよう」と話しながらレッスンを進めました。 プラトニック・ラブ 純愛・精神的な愛という意味ですね。プラトニックとは「プラトン的…

オンライン朗読レッスン

白雪姫・オンライン朗読レッスン 白雪姫・ワークショップ朗読レッスン 目次 朗読表現のヒント パロディ版・白雪姫 補足 朗読表現のヒント ファンタジー作品では「冬の寒さ」を考慮にいれなくてもいい場合があります。 これは映画「オペラ座の怪人」の一場面…

読解力UPいくつかの方法

壁にぶつかったら 壁を乗り越える方法は1つじゃありません。 今回はそういったお話です。 読解力をUPするには、文学作品を読むと効果がある。【2020/02/15のブログ←<文字列をクリック>で詳しく紹介しています】 だけど難しくて内容がよく分からない…。 …

人間の成長とは

ブレヒトさんの生きかた ぼくらの経験はたいてい、じつに早ばやと判断に転化してしまう。 ぼくらはこの判断のほうを憶えこみ、しかもこの判断を経験と思い違えている。とはいえ、判断は経験ほどに信用のおけるものではない。 経験を新鮮なままに保持して、そ…

読解力と演技のうまいヘタは関連する

初心者のための「文学」 いちばん言いたいことを間接的に表現するのが「文学」です。 だからさまざまな読み解き方が存在します。 一般の方々なら、他人に迷惑をかけないかぎり、どう読み解いてもいいでしょう。 ただし声優となるとそうはいきません。 なぜな…