がんばれ!ベアーズと自分
バターメーカーは、エンゲルバーグの肩をつかみ、チーム全員に聞えるように大きな声でどなりつける。
「ファシスト!」
エンゲルバーグの捨てぜりふだ。
引用
がんばれ!ベアーズ 二見書房
ベアーズの監督、バターメーカーに「ファシスト・独裁者的」な要素——いい表現をすれば「情熱と執着心」——がまったくなかったら、ベアーズはヤンキースに大敗した時点で解散していたでしょう。
かといって、過度な独裁者的な要素がそのままでいいのか、といったら、それも違います。
もちろん、バターメーカーだけでなく、わたしにもいえることですが、完璧な人間なんて存在しません。
「がんばれ!ベアーズ」とは、そんな私と同じ欠点だらけの主人公が、チームの子どもたちと一緒に葛藤し、成長していく姿を描いた物語です。
バターメーカーが成長したからこそ映画の最後で、チームのエース・少女投手のアマンダとも和解し、小説の続編ではアマンダの母親と結婚できたんですね。*1
「がんばれ!ベアーズ」大好きです。文句なしにおすすめします。
*1:映画の続編では、バターメーカーとアマンダの、その後については触れられていません。