こんな芝居がやりたい！

ソーントン・ワイルダー作 『わが町』

人々が当たり前だと思うことをつぶさに見つめた作品です。

物語の終盤、死者となって我が家を訪れたエミリーは、自分のお葬式を目撃します。そして人生の中で一日だけ繰り返したい日があるなら、その日をもう一度訪れてよいと言われます。

エミリーは十二歳の誕生日に帰ってみることにしました。

朝ごはんですよ、と大声で子供たちを呼ぶ母の声。何もかもが普通。いつの時代にも、どこの国にでもありそうな、ありふれた日常。

すでに死んでいるため、生きている人を観察することしかできないエミリーは、キッチンに立つ母親に懇願します。

「ああ、お母さん、少しでいいから私を見て。私に気づいて」

平凡な暮らしの素晴らしさがエミリーの胸をしめつける。彼女は、死後と現実の世界を橋渡しする舞台監督に駆け寄ってこう言います。「平凡な一日の中に、人生の素晴らしさがあったのね」。また、こうも言う。「生きているうちに、気づく人はいないの？この大切な一分一秒を？」

舞台監督は答えます。「いませんね。聖人や詩人なんかは、もしかしたら少し」

すっごく感動しました！

この劇のレッスンをやってみようと思ってます。



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