怪獣使いと少年
帰ってきたウルトラマン「怪獣使いと少年」の脚本で知られる上原正三さんがお亡くなりになられたそうです。
ウルトラセブンでは実相寺昭雄監督とタッグを組んだ「第四惑星の悪夢」「円盤が来た」の脚本も手掛けられました。*1
どれもこれも大好きな作品です。ご冥福をお祈りいたします。
▼五五年、一人の若者が沖縄から上京する。沖縄出身と言うとけげんな顔をされた。「(沖縄には)土人もいるんでしょうね」と聞かれた。青年は答えた。「僕も土人です」
▼怪獣ものでありながら描いていたのは自身も味わった偏見や差別への怒りと悲しみだろう。
▼髪の毛が赤いという理由だけで地球人に迫害されたトーク星人の怒り。上原さんの「300年間の復讐(ふくしゅう)」(「ウルトラセブン」)はボツになっている
▼「…憎しみがトークを鬼にしました。愛して許すことがトークを本当の姿に戻したのです」。アンヌ隊員の最後のセリフ。上原作品の原点だろう。今、見たい。
中日春秋より