オストアンデル
「オストアンデル」を知っている人はもはや少なかろう。おまんじゅうのことである。
押すと餡(あん)が出るので「オストアンデル」。
一種の言葉遊びで、ものの名を外国語のように日本語で表現する
▼昭和初期に流行し、たくさんの外国語もどきが使われたそうだ。
「アリヨール」は砂糖。
「サイテヤーク」はウナギ。
昭和ヒトケタ生まれの母親が水道をふざけて「ヒネルトジャー」と言っていたのを思い出す
▼水栓をひねるとジャーと水が出るから「ヒネルトジャー」。あたりまえのことをもっともらしく外国語みたいに言うから、笑えたのだろう。
引用
東京新聞コラム 筆洗
「サイテヤーク」が、ウナギって・・・どういう意味
ネットで調べてみたら、すっごい知恵者を見つけちゃいました。
Yahoo!知恵袋
fut********さん
2009/2/14 17:50
クイズです。オストアンデールって なぁんだ?
こんなの昔やりましたよね。今のこどもたちはやらないんでしょうか?
ヒネルトジャーとか。他にも覚えているものがあったら教えて下さい。
ベストアンサー
nul********さん
2009/2/15 0:34
「オストアンデル」は平賀源内の作という説もありますが、「土用鰻」と同様に真偽は不明。
しかし自分の発明品にもじり言葉の妙な名前をつけたりしたのは事実のようです。
■平賀源内
オストデール (万年糊の商品名 = 押すと出る)
スポントワースル (記憶の悪い人 = すぽんと忘る)
マアストカートル (蚊取り線香 = 回すと蚊取る)
■『滑稽新聞』 (宮本外骨、1902年)
イキムトヘーデル (放屁 = 息むと屁出る)
オストアンデル (饅頭 = 押すと餡出る)
コーバシー (炒豆 = 香ばしい)
スワルトバートル (袴 = 座ると場取る)
ノムトヘル (巻煙草 = 呑むと減る)
フルトサス (傘 = 降ると差す)
■『社会ユーモア・モダン語辞典』 (鈴響社、1932年刊)
アクセンタム (高利貸 = 悪銭溜む)
アリヨール (砂糖 = 蟻寄る)
アンクルム (大福餅 = 餡包む)
イエウゴーク (地震 = 家動く)
エウゴーク (活動写真 = 絵動く)
オープロシキー (うそつき = 大風呂敷)
カットバース (野球 = かっ飛ばす)
カムコリン (せんべい = 噛むコリン)
ガラクタウッテール (古道具屋 = がらくた売ってる)
キャクトメール (旅館 = 客泊める)
クートプーデル (薩摩芋 = 喰うとプー出る)
グルリアン (おはぎ = ぐるり餡)
クレルトオウフル (犬 = くれると尾を振る)
ケムノコール (汽車 = 煙残る)
コオンブス (子守り = 子おんぶす)
ゴハンターク (釜 = ご飯炊く)
サイテヤーク (鰻 = 裂いて焼く)
シゼンワーク (温泉 = 自然湧く)
シリピカール (蛍 = 尻光る)
スマシテトール (写真 = 澄まして撮る)
スリモオール (混雑 = スリも居る)
スルトヒーデル (マッチ = 擦ると火出る)
セイトオソール (学科試験 = 生徒恐る)
ゾクシバール (巡査 = 賊縛る)
タンデクロース (喘息 = 痰で苦労す)
チュートル (猫 = チュー[鼠]取る)
テンシル (悪事 = 天知る)
ニクモッテール (牛 = 肉持ってる)
ハイスベリー (禿頭 = 蝿滑り)
ハイツルーリ (禿頭 = 蝿つるり)
ハイトマルスベール (禿頭 = 蝿止まる滑る)
ハクトヘール (履物 = 履くと減る)
バンクバール (夕刊 = 晩配る)
ヒネルジャー (水道の蛇口 = 捻るジャー)
フミクバール (郵便配達夫 = 文配る)
ホエルカム (狂犬 = 吼える咬む)
マクルシャー (小便 = 捲くるシャー)
メカラヒーデル (鉢合わせ = 目から火出る)
モンデクラース (按摩 = 揉んで暮らす)
ヨクナーク (赤ん坊 = よく泣く)
リデクーテル (金貸し = 利で食うてる)
ワンクラワン (夫婦喧嘩 = ワン[犬]喰らわん)
ウナギの蒲焼きは「裂いて焼く」から〝サイテヤーク〟だったんですね。
それにしても、とんでもない知識の量ですね。ぜひ見習っていきたいです。