ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

エクソシスト・原作本

エクソシスト

福音書を読んではいませんか?とくに、新約聖書を?」

「聖書とどんな関係がありますの?」

新約聖書には、悪鬼が憑いた話が繰り返し述べられています。とくに、イエスによる悪魔祓いの話が」

マタイ伝の一節に、イエス使徒たちから、悪魔祓いの努力が失敗に終わった理由を問われて、次のように答えている。
「・・・なんじらの信仰の足らぬがゆえなり」

引用
エクソシスト 新潮社

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映画エクソシストの原作本です。新約聖書にイエスによる悪魔祓いの話が載ってるなんて知りませんでした。知らないことっていっぱいありますね。

教えることの大切さ

玉も磨かざれば石。教えないと磨かれない。

習ったことを自分なりに吸収してそこで出すのは本人。

単純な話ですけど、教えなければ、磨かなければ玉にならない。

ただ、磨くのは指導者だけじゃない。

教えられたことを、より自分で考えていかないと本当の選手にはならない。

佐賀北高校野球部監督 百崎敏克

引用
高校野球 弱者の戦法 日刊スポーツ出版社

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素質はあっても磨かなきゃ光りません。

「こういうときは、こうするんだ」と、きちんと磨き方を教えることが大切です。

そして指導者に教わったことを「選手本人がしっかりと実践していけるか」が成長の分かれ道になるんですね。

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駒大苫小牧

駒大苫小牧がなぜ2年連続全国優勝、3年連続決勝進出できたのか。それは、あくなき向上心があるからだ。

香田元監督は亜細亜大や関東学院大などに出向いて勉強を怠らなかった。野球関係者には積極的に質問し、得られるものがないかを常に探していた。

「何かしかけてやれと思うんですよね。マンネリがすごく嫌なので、いろんなところで聞いたり、教えてもらったりして、使えるなと思ったらバーッと変えてみたり、

変えることで悪くなる怖さもありますけど、それは全く考えなかった。

それよりも(勝ったことで)負ける怖さのほうがありましたね。

優勝しても、去年は去年。またさらに上に行くために自分も頑張るから、お前たちも頑張れという感じでやってきたから、勝てたんだと思います」

現状維持は後退。監督は向上心を。

引用
高校野球 弱者の戦法 日刊スポーツ出版社

 

強制ではなくアドバイス

佐賀北 07年夏、全国制覇

百崎監督は技術面に関しては強制はしない。ヒントや選択肢を与えてあげるだけだ。

「『~しなさい』ではなく、『こういうのもあるよ』とアドバイスはします。でも、『先生からはこう言われたけど、自分はこっちがいい』というのならそれでもいいんです。

プロなんかでも、コーチが言ってることを無視すると、『あいつは言うことを聞かない』となりますよね。無視しても認められるのは、イチローみたいに能力があって、結果を出した場合だけ。結果が出ないと『ほら見ろ』となるじゃないですか。

でも僕は、本人が迷ったり、結論が出ないときに『~したらどう?』『~をやってみたらどう?』と言うのが指導者なのかなと思うんです」

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百崎監督のように、生徒の指導には「強制ではなくアドバイス」が大切なんですね。日々勉強です。

引用
高校野球 弱者の戦法 日刊スポーツ出版社

花巻東 菊池雄星

花巻東 甲子園の大舞台で春準優勝、夏ベスト4

菊池雄星(西武→メジャーリーグ)が掃除を担当していたグラウンド脇のトイレも、いつもきれいに保たれていた。3年間のトイレ掃除を雄星はこうふりかえる。

「もちろんキツかったですし、やめたくなったこともありました。やっぱり、人の使ったトイレは汚いじゃないですか。

ただ、何でも貫くことが大事だと思ったので、それを続けたことによって得られたものは大きかったと思います。

人のために何かをすることによって、人の立場を考えられるようになれました。

誰かがトイレを汚く使ったりすれば自分は嫌な気持ちになります。

だからこそ、逆に自分はやらないようにしようとか、こういう大人にはなりたくないという気持ちになれる。精神的に成長できたのかなと思います」

最も人の嫌がるトイレ掃除を毎日続けることがどれだけ大変なことか。チームメイトたちはそれがわかっていた。

だからこそ、スーパースターの雄星が浮くことなく、むしろ一体となり、日本一のチームワークを生み出すことができたのだ。

引用
高校野球 弱者の戦法 日刊スポーツ出版社

 

宝田明さん

ゴジラ」(1954年)主演俳優、宝田明さんがお亡くなりになりました。

宝田明さんが素晴らしいのは、一貫して「戦争反対」をうったえていたことです。

宝田明さんの名言を紹介させていただきます。

「戦争の現実は国と国の戦いではなく、私たち一人ひとりが大切な人を失ったり、誰かの大切な人を奪ったりすること」

「平和は自国だけでなく世界中の人が手を取り合って実現するもの」

「戦争は憎しみしか生まない」が持論だった宝田明さん。ご冥福をお祈りいたします。

日没

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「あなたの書く小説には問題がある」として、主人公の小説家は召喚されてしまいます。

カフカの「審判」のような理不尽で怖い話です。

カフカの「審判」も読みましたが、「日没」のほうが、読みやすくて分かりやすいです。まあカフカは、原因と結果が結びつかない不条理劇ですから、簡単な小説ではないのは当然ですけど。。。

 

ネタバレしないように、本の内容とは違うことを書きますけど、

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スリランカ人女性のウィシュマさんは、入管にこんなひどいことされていたのかな、なんて考えながら「日没」を読みました。

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つまり「現実ではこんなことないだろう、架空だろ?」ということはありません。似たようなこと——もっとひどいこと——は、現実に日本でも起きているんですね。

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桐生夏生さんの小説は初めて読みましたが、あっという間にスイスイ読めました。すごい小説です。おすすめします。

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