グリーン・レクイエムとプラトニック・ラブ
プラトン的に文章を読み解く
「グリーン・レクイエムの、この文章は、プラトン的に解釈しよう」と話しながらレッスンを進めました。
プラトニック・ラブ
純愛・精神的な愛という意味ですね。プラトニックとは「プラトン的」ということで、古代ギリシアの哲学者プラトンからきています。
人間球体説
人間の男女はもともと1つの球体であったという説です。
本来は1つの球体であった男女が、2つにわかれて半球体になったため、精力的に自分のもう半分をさがし求め、相手とめぐり合えたならば、言うに言われぬ喜びが得られるとプラトンは教えています。
愛は一つになりたいという願いである
愛は心の底にある強い憧れであり、完全な自分になりたいという願いであり、自分とぴったりの相手にめぐり合えたときには、故郷に帰って来たような気がします。
そして元が1つの球であったがゆえに湧き起こる、溶け合いたい、1つになりたいという気持ちこそ、世界中の恋人たちが昔から経験してきた感情だと、プラトンはいうのですね。
「人間球体説」は、ギリシャ神話がもとになっています。
この球体は、アンドロ(男/男)、ギュロス(女/女)、アンドロギュロス(男/女)の三種類ありました。
これらのかつての人類「球体人間」は、反抗的でたびたび神々に歯向かいました。
その様子をみたゼウスは、あまりにもうぬぼれ心の強い球体人間を罰するため、二つに切断してしまったのです。
二つに切られてしまった球体人間は、本来の「完全」な姿にもどろうと、もう片方の自分を探し続けます。
この完全を求めることが「恋愛エロス」であり、完全無欠な愛が成立するのは、この分身同士が出会った時だとするのが人間球体説です。
――ということをイメージしながら演じてみよう。そうアドバイスをしながらレッスンを進めました。
いい演技【朗読】をしてくれました。うれしいです。それでは、また。