シンデレラは、なぜ王子様のもとから逃げたのか。
【読解力を磨いて演技に生かそう】
グリム童話のシンデレラ(灰かぶり)は、なぜ王子様のもと【舞踏会の会場】から逃げ出したのか?
「魔法の効果がなくなるから」は、ディズニーのシンデレラです。
グリム童話のシンデレラのドレスは、魔法使いが出したものではないので、真夜中12時をすぎても消えません。いつまでもドレスを着たままでいられます。
王子様にみとめられ、いつまでもきれいな姿でいられたシンデレラは、なぜ逃げたのでしょう?
わたし・・・なんとなくわかる気がする。
シンデレラは不安だったんだと思う。
王子さまや周りの人たちは、シンデレラをどこかの国のお姫様だと思い込んでいたんだもん。
美しく着飾った自分を王子さまは好きになってくれたけど、それは本当の自分じゃない。
いつもの、みすぼらしい本当の自分の姿を見ても、王子さまは好きでいてくれるのかどうか、シンデレラは不安だったのよ。
いつか素性もわかるだろうし、そうなったら「身分や家柄が違う」と、反対する者も出てくるだろうしね。王子様と結婚したい人はたくさんいるから。
だけど王子さまは国中をまわって、みすぼらしいシンデレラにまで靴をはくように促(うなが)した。
それでシンデレラは確信を持ったのよ。王子さまは、身分とか家柄なんか気にしないで、本当の自分をみつめてくれる人なんだって。
だからシンデレラは、靴をはいた。
なるほど、うん。いいと思いますよ、その解釈。
<参考文献>
完訳グリム童話 角川文庫
完訳グリム童話集 岩波文庫
完訳ペロー童話集 岩波文庫
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