なぜ、わかった方がいいのか?
「わかる」とは、予測できれば
大きな地震がいつ来るか「わかれば」災害において生きのびる機会を高める。
株の今後が「わかれば」経済活動において有利に行動できる。
彼・彼女の出方が「わかれば」恋愛や交渉事で有利になる。
投手の次のボールが「わかれば」バッターの打率があがり、チームに有利になる。
これらの「わかる」を共通しておきかえられる言葉を探せば「予測できる」です。
「わかる」を「予測できる」として、演劇のいろいろなこと、たとえば「演出家のダメ出しが前もってわかれば」・・・を「予測できる」でおきかえてみると筋が通ります。
もう少し踏み込んでみましょう。
未来を予測する
上記の使われ方の「わかる」は、いずれもこれから直面することに関わっています。すなわち「経験していないことを予測できる」です。
人が生きていくうえで直面する事態は過去に経験したことばかりではありません。過去の経験と似ているとしても、どこかが違っています。
この意味で経験しない事態のほうが圧倒的に多いのです。
経験していない事態に対して行動するとき、その結果を予測できる方が、予測できないより成功する確率が大きくなります。
「わかる」を「経験していないことを予測できる」と定義すれば、「わかる」ことが予測の精度をアップさせ、「成功につながる」と解釈できるのですね。
参考文献
科学が進化する5つの条件 岩波科学ライブラリー 岩波書店
今回の元ネタは科学の本です。いろんなことを演劇におきかえて考えてみるのも楽しいですよ。