行動経済学と読解力
昨年おこなわれたPISAの調査で
日本は 文章に寄り添って「理解する」のは得意でも、書かれている内容や筆者の考えの妥当性を吟味するといった「評価・熟考」型の問いは苦手なことも判明しました。
では、どうするか。
目次
「評価・熟考」情報を見抜くチカラ
「自分は絶対に正しい。なのに、どうして理解してもらえないの」
そんな悔しい思いをしたことはだれでも一度はあるはずです。
でもちょっと考えてみてください。“正しい”とはいったいどういうことなのでしょうか
多くの人は「自分は自由にものごとを考え、正しく判断し、意思決定している」と感じています。しかしそこには多くの思い込み(バイアス)が潜んでいます。そしてその“思い込み”が強ければ強いほど、本質が見えなくなっていくのです。
バイアス<思いこみ>テスト
思い込み(バイアス)テストです。
同じ会社で、仕事の内容もまったく同じだったとします。あなたはどちらの給与パターンを選びますか
1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
給与A | 400万円 | 450万円 | 500万円 | 550万円 | 600万円 |
給与B | 610万円 | 560万円 | 510万円 | 460万円 | 410万円 |
ここでもし【給与B】パターンを見て「あ、だんだん減っていくのはイヤだなぁ」と少しでも思ってしまった人は要注意です。
【給与A】パターンは、毎年収入がふえていく、年功序列のパターンです。
逆に【給与B】パターンは、年々収入が減りますが、手にする総額は【給与A】パターンより多くなっています。
どちらがお得かといえば、まちがいなく【給与B】パターンなのです。毎年収入がふえたほうがいい、という思い込みがあると間違ってしまうんですね。
あたりまえをうたがえ
「年功序列は得をするのが常識だ」のような自分のなかの無意識のあたりまえをうたがおう。
参考文献