ワークショップ 声優演技研究所 diary

「なんで演技のレッスンをしてるんですか?」 見学者からの質問です。 かわいい声を練習するのが声優のワークショップと思っていたのかな。実技も知識もどっちも大切!いろんなことを知って演技に役立てましょう。話のネタ・雑学にも。💛

大きなスケールとリアルな演技。

失敗しても大丈夫だよ。

ある報道番組でコメンテーターが、こう述べていました。

社会に出てきたばかりの新入社員に、重いプレッシャーを背負わせるのではなく、どうリラックスして仕事に取り組んでもらうか、が大切だと。

いいところはどんどん見習おうと思います。

 

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魅力的な女のイメージをひろげよう。

演劇における「わがままを言ってもゆるされる」魅力のある女とは

アニメでいえばルパン三世峰不二子です。

峰不二子は自由奔放すぎるくらいわがままですが、きらわれるどころか好感を持たれていますね。

文学では、ツルゲーネフの初恋に登場する小悪魔的な女性、ジナイーダ。

あえてネット通販のリンクはしません。図書館で借りるか本屋さんで買おうね。


ジナイーダとは
えっあたしがジナイーダ役?
ジナイーダの美貌に魅せられ、引き寄せられてきた<主人公をふくむ>男たちをからかって、もて遊ぶのが日課というトンデモ女です。

だけどジナイーダにも弱点があって

主人公のお父さん。

ジナイーダは、主人公の父親の愛人なんです。

男と女の間にはホントいろいろあります。「ああしてほしい、こうしてほしい、できればこうなりたい」

正式な恋人ではないジナイーダの胸の中には、主人公の父親へのいろんな思いが渦巻いてるでしょうね。

ジナイーダは従順な、おとなしい女性ではありません。自分の信奉者たちを、もて遊んで喜んでるような女です。

そんなジナイーダでさえ、主人公のお父さんの魅力には、まったく逆らえません。

その事実を主人公が知って・・・というお話がツルゲーネフの「初恋」です。

物語の終盤に主人公の父親にしか乗りこなせない“じゃじゃ馬”が出てくるんですが、そのじゃじゃ馬こそがジナイーダなのかもしれませんね。

スケールを大きく

つまり「演技のスケールを大きくしよう」ということです。


アニメや小説、演劇の世界の「いい女・いい男」は、自分の身の周りにある<人々に気を使わなければ大変なことになる>現実とはスケールが違う場合があります。

そういうことを念頭に、現在のハリウッド映画界のスター俳優や、中世のフランス・ベルサイユ宮殿とかに思いを巡らせてみると…

けっこうそういう男・女は「いる」んじゃないでしょうか。

現実を見る「視野」の幅を広げてリアルでスケールの大きい演技に結び付けましょう。

もちろん「等身大の現実」を描いた作品もたくさんあります。

パンをくわえて「ちこく・ちこく」と慌てて走ってたら曲がり角で転校生とぶつかる、みたいな学園ドラマとかですね。

その通り。スケールの大きさは作品によってさまざま違います。スケール感を見抜く目を養うことは大切ですね。

そんなこんなで本日は「オンディーヌ」と朗読のレッスンを行いました。それでは、また。

参考文献
初恋 岩波文庫

男と女の理想の関係

彼ね、あたしの料理が大好きなの。

料理・・・・?あの、料理、得意でしたっけ。

それがね。彼ったら、あたしの握ったおにぎりが世界で一番おいしいんだって。

よかったね。いい人が見つかってホントによかったね。



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