背筋がゾクッとする怪談は夏の楽しみの一つだ。
ところが、明治期の寄席では廃れたという。幽霊は前近代的、非科学的だというのだろう。
「開化先生方はお嫌ひなさる事でございます」。
三遊亭円朝が創作した怪談噺(ばなし)「真景累ケ淵(しんけいかさねがふち)」の冒頭で語る
▲なぜ幽霊は現れるのか。
円朝は、殺しや盗みなど悪事を働いた者の「若(も)しや己(おれ)を怨(うら)んで居やアしないか」とおびえる神経が、幽霊を見せるのだと説く。「真景」は「神経」のもじりだ
引用
毎日新聞コラム 余録
さて、文学の世界では…
明治期の落語が、このような状況だったとは知りませんでした。ですがそれは文学の世界も同様で、明治期には自然主義文学 (リアリズム小説) が流行していたんです。
自然主義文学の代表的な作品や作家には
島崎藤村の『破戒』
読んだ。
読んでない。
しかし大正時代には一転して、幻想文学、今日でいうオカルト・ファンタジー小説のブームがおとずれるのです。
いつの世も人々の心はうつろいやすいものなのかもしれませんね。