梨木 香歩「裏庭」
世の中いろいろあるけれど、だからこそ、のん気で平和でお気楽に生きたいなぁ… というブログです。
病院にはラジオを持って行かなかったので、入院中は本ばかり読んでました。
日本の文学 井伏鱒二
裏庭 梨木香歩
この3冊、全部読破
みんなおもしろい本でしたが、梨木 香歩さんの「裏庭」が一番読みごたえがありました。
梨木 香歩さんは、「西の魔女が死んだ」で知られますが、「裏庭」は何百倍もおもしろかったです。
筒井康隆さんが、「『時をかける少女』より面白い作品はたくさんあるのに、代表作は『時をかける少女』になってしまう。なんとかならんものか」と、エッセイで嘆いていたことがありましたが、
梨木 香歩さんにも同じことがいえると思います。
裏庭 あらすじ
昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館の、秘密の裏庭で照美は声を聞いた。
そして少女の孤独な魂は、冒険へと旅立った。自分に出会うために。
「西の魔女が死んだ」の本がおもしろいと感じた人には、「裏庭」を読んでみることをお勧めします。
コンセプト(基本的構想)は「西の魔女が死んだ」と、よく似てますよ。
大げさにいえば、単語の選択一つにも、その作家の生命はこもる。
逆にいえば、その作家の個性は、単語一つからも究明出来る。
梨木 香歩さんの「裏庭」は、まさしくそういった小説です。
絶対に満足すること、請け合います。